2016年11月15日火曜日

1253 「ペットを守るエンディングノート」という発想


留守中に我が猫たちの訪問介護(点滴、投薬など)でお世話になった動物看護士の青山ともみさんが、クラウドファンディングで「ペットを守るエンディングノート」の作成プロジェクトを立ち上げています。もうあと少ししか期間がないのですが(2016年11月30日まで)、自分の経験も含め、ご紹介したいと思います。


人間には遺言書のほか、法的拘束力は弱いですがある程度の遺志は残せる「エンディングノート」が市販されています。遺言書でも人間用のエンディングノートでも「私が死んだら飼っているペットは誰それに飼育をお願いする/遺贈する」と遺せますが、そのペットがどんな性格で何を好み、既往症があり継続して治療をする必要があるなど、詳細は書けません。(遺言書なら附記などで書くことができますが、ここでは本筋から外れるため省略します。)

私個人が現在行っているのは、

  1. 公正証書遺言で飼い猫を託す先を指定
  2. 現時点での猫の飼育法を記入したノートの作成(以下「万が一の猫ノート」とします)

以上の2点です。

2の「万が一の猫ノート」については随時更新が必要なため、Evernoteに記入し、印刷してモレスキンに貼り付けています。更新するたび剥がして張り替えるという手間が発生するため、マスキングテープで簡易固定しています。

やはり何かあった時に、託された人がEvernoteなどの電子データにたどり着けない可能性があるため、更新の手間はかかりますが、紙ベースで見やすいところに置いておくのがいちばん確実だと思います。

先日、自宅を長期不在にせざるを得ない状況になった際に青山さんが運営する「ペットのための訪問介護 ぴりかのもり」に留守を頼むため、上記の「万が一の猫ノート」から抜粋してまとめたものをクリアフォルダに入れて用意しました(以下「留守ノート」とします)。
これなら追加更新が楽だと気付き、元本の「万が一の猫ノート」もこれにしようかな?と計画中です。

今回、「留守ノート」を使って青山さんに訪問介護をお願いしたところ、「実は、ペットのためのエンディングノートの作成を計画しているんです」と、冒頭のクラウドファンディングの話になりました。

まだ原稿の段階で完成見本はありませんでしたが(現在は概略の追加説明がクラウドファンディングのページにアップされています)、当人からのお話などから、私が「万が一の猫ノート」に記載していない項目や目からウロコの付録カードもありました。

まず「いいなぁ」と思った項目としては、

  1. 「やってほしくないこと」記入欄がある。
  2. 本名のほかにあだ名、別の呼び方がある場合に記入する欄

以上の2点です。これは気づきませんでした。

付録カード(「うちのこを助けてください」という名称だそうです)というのは、エンディングノートから切り離してカバンや免許証ケースなどに入れて常時携帯するカードで、飼い主が外で倒れて意思表示できない事態になった時に「家にペットがいます。下記の連絡先の◯◯さんに連絡して世話をお願いしてください」と周囲に伝えるものです。

これは考えてもみなかったので「なるほどー!」と感嘆しました。カードを作るということは、誰に世話と自宅の鍵を託すか事前に決めないとならないということでもありますね。

ただ、この「ペットを守るエンディングノート」で気になったのは、

  1. ペットといっても種類が豊富で、記入項目に過不足はないか?
  2. 子猫や子犬など小さい頃から飼うと、ページ数が足りなくなったり、新しいノートを用意して書き換えなければならないのでは?
  3. ペットが複数いる場合は、その数だけノートも必要では?

以上の3点でした。

1については、自由記帳欄を設けることで解決するかもしれません。

2については、「エンディングノート2017年版」などとして、成長記録ノートとして毎年作成するのも手だと思います。
私もEvernoteで作っていてもわりと頻繁に更新してますので、紙ベース1本にするなら毎年作成もありだと感じます。ペットも飼い主も「その時」がいつ来るかほ分からないのですから、いつでも最新の状態にする手間は惜しまないようにしたいと思ってます。

この点についてはクラウドファンディング上の「内容のご紹介 ラスト」で、青山さんも以下のように伝えています。

本当はこのカードも、ノートも、「エンディングノート」としてではなく「わがこの記録ノート」として使ってもらえたらと思います。どうにもならないできごともあるけれど、わがこの最期を見送れるのは飼い主である自分たちしかいません。「エンディングノートを用意してたけど、このこが先に旅立ったね」となってほしいです。保険として、ホテルやシッターに頼む時のために、成長記録として使っていただけると嬉しいです。

3については、ペットの数だけノートは必要だと感じます。
ただし、生まれ年月が同じきょうだいですと、餌などの飼育方法が同じなら1冊にまとめることは可能性です。その中で、性格、好みのものなど違う部分について個別に記入するのがいいと思います。私はこの方法を採っています。

さて、クラウドファンディングの「ペットを守るエンディングノート」ですが、資金調達後に製作されるのがバージョン1.0なのだと思います。
これを記入した人たちからのフィードバックを元にバージョン1.5、2.0・・・と改訂されることを期待します。

このようなノートを初めて作る方には、まったくの白紙のノートより項目が印刷されたノートのほうが作りやすいと思います。
ぜひ、このクラウドファウンディングのプロジェクトの資金が集まりますように!


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