2011年5月29日日曜日

0032 「とれるカメラバッグ」を使ってみた


もの書き写真堂はカバン、バッグの類が大好きです。トートバッグくらいなら自作しています。
これまで、なかなかいいカメラバッグが見つかりませんでした。そんなとき、「こんなカメラバッグが欲しい」という要望からできあがったカメラバッグがあると知り、速攻購入しました。

使ってみました。意外とでかいです。背負ったらバッグが存在感を主張します。
構想を練った人が殿方だったので、殿方サイズ。予想はしていましたが、カメラがずぼっと入るのだから致し方ないかも。
うんとストラップを絞っても、ウエストの上か、骨盤の上。ちょっと歩きにくいかなというのが第一印象でした。
でも、走りやすい!(これ大事。)


普通の男の人なら、こんな感じになると思います。(販売先のスーパークラシックさんの許可をいただき転載。サイトはこちら。)


肝心の収納ですが、思った以上に入ってびっくり。
今回入れたのは、
・デジイチ(Nikon D300、AF-S NIKKOR 24-70mm)
・サイフ
・ケータイ
・カードケースや折りたたみ買い物バッグが入っているポーチ(手前の青いやつ)
・常備薬などのケース(中央の赤いやつ)
・本1冊、ほぼ日手帳
・キーケース


本と手帳は前のファスナー付きポケットに、キーケースは蓋部分のメッシュポケットに入れました。
上記のものでもまだ余裕。あとコンデジが2台くらい入りそうです。
なによりD300がレンズを下向きにして入ったのには感動しました。

もの書き写真堂の使い方としては、カメラを出したらそのまま保持なので、バッグは背中に回しています。
サイトでは前に回してスタンバイしていますが、歩き回って撮る場合はちょっと邪魔になりますね。

ストラップは、たすき掛けができるように斜めに付いていますが、本体との縫い目部分がちょっと不安かも。ここに力がかかるから、カバンではもっとも痛みやすい部分です。もの書き写真堂がトートバッグなどを作るときは、ここの裏側に力布(ちからぬの)を当てたり、「ばってん」縫いして補強しているのですが、果たしてこのバッグの強度はいかに。今シーズン使い倒して試してみようと思います。(追記:その後2年使いましたが、全く問題なしです。)

まだ、2,3回の出動だが、体へのフィット感、機動力はなかなかのもの。2万円近くしますが、現況では値だけのことはあると言えます。




【追記1】
別エントリーで追記したものです。

049 ブログ月次レビュー〜2011年7月上旬分」より。

以前のエントリで「とれるカメラバッグ」のレビューを書きましたが、仕事帰りに写真を撮りに行くことがあって、通勤で使ってみました。

通勤で使うときのメリットは、取り回しが楽、ということです。素材が滑りやすいので、背中側に回していたバッグをするっと前に持ってくることができます。満員状態のバスに乗ったときに、とっさに前に持ってきて抱え込むと他の乗客の迷惑になりません。これがリュック型バッグや、他のたすき掛けバッグならこうスムーズにはいかないと思います。もぞもぞと動かしている間にもぶつかって、周りの迷惑になります。

デメリットは、ただひとつ。内側のポケットが開放型なのと、内側の素材も滑りやすいので、たすき掛けにしていると、入れておいたウィズユーカード(札幌市営交通のプリペイドカード。2011年6月のブログ月次レビューに写真あり)が滑り落ちそうになることです。ここにカードを入れておくと便利なんですけど。自分でマジックテープでも付けようかしら?


【こちらもあわせてどうぞ】

2011年5月28日土曜日

031 その後の赤れんが前の八重桜


赤れんが庁舎(北海道庁旧本庁舎という名称だということを思い出した)の八重桜が散り始めた。
構図的には満開時よりこっちを狙っていたので、「晴れた!」ということで出陣。翌日は雨の予報だったし。欲張って朝と昼に撮影。
当たり前だが、光と落ちている花びらの量が違うので、印象も異なっておもしろかった。道産野菜などの即売会をやっていたので、観光客を含め人出も多かった。これで、札幌の桜の季節もおしまい。
(いずれの写真も2011年5月27日撮影)


花影

で、以下から昼の部。

波紋。魚か亀がいたらしい。




朝と同じ場所から。白いのはゴミではありません。散っている花弁です。

風で落ちた花弁が舞っている。

下ばかり撮っていて全景を撮っていないことに気づいて1枚。

おまけ。壁紙用?


2011年5月25日水曜日

030 昨日の赤れんが前の八重桜



昨日(2011年5月24日)、天気が良かったので、朝と昼に赤れんが前の八重桜を撮影した。
昨日の夜から明け方の雨で、今日は花の色が薄くなってしまったので、良いタイミングだったかも。

まずは朝の写真から。








ピンク色の写真が続いたので「箸休め」に。



次は、昼に撮った写真。


花の影








おまけ。マガモの親子。望遠が無かったので、70mmで。


近日中に、Flickrにこれ以外の写真を含めてアップ予定。

2011年5月22日日曜日

029 画角、あるいは視野角

満月

1 写真を見返して「あれ?」

空を見上げて「月がきれいだなぁ」と写真を撮り、あとでチェックして「あれ?こんなに月が小さかったっけ?」と思うことはないだろうか?

自分もずいぶん前から疑問に思いつつも、カメラと視覚(裸眼)は違うんだというくらいにしか思ってなかった。
でも、最近撮った三日月の写真を見て、もしかして違うのかも?と思ったのが、今回調べてみるきっかけとなった。
裸眼でしっかり見えていた三日月がゴミのよう(矢印部分)。たしかこの3〜5倍で見えていたと思ったんだが。
自分の見た目に合わせて全体像はトリミング済み


2 人間の目〜視野角

まず、「画角」「視野」「角度」という単語でググってみる。
ヒットしたサイトを見ると、どれもがほとんど同じ文言で、以下のように書いてあった。

・人間の最大視野角は 水平約 200 度,垂直約 125 度
人間が識別できる最小視野角は1/60度(視力1.0の場合)
人間が普段集中している視野角は46度
人間が周囲の状況を把握するのに最低必要な視野角は110度
人間は視野角20度を境に臨場感が増し,約80度から100度で満足する

しかし、「みんなが言っているからこれが正解」じゃあ納得しないのが、もの書き写真堂流。普段はあばうとなのにね。でも、出典がわからんと気持ちワルイのだ。

で、探した。あった。これ
でも、論文の一部らしく、全文と論文のタイトルが解らず。論文の探し方ってわからん〜。と、泣きを入れている場合ではないので、論文のURLをもとにさらに検索。
わかったことは、執筆した清川清さんという方は2011年5月現在、大阪大学サイバーメディアセンター准教授。先の論文のURLに日付みたいなのが入っているので(2001-03)、これを手がかりにサイバーメディアセンターのサイトを検索して見つけたのが、

ネットワークバーチャルリアリティシステムの構成法」清川 清, 竹村 治雄 情報処理学会誌)

でも、中身は見られず。たぶんこの論文(分類は「解説・総」とあった)の事だろうと思う。その前後の日付には、それらしき論文名の発表がないから。

で、科学的根拠がそれなりに見つかったところで、「みんなが引用していた」視野角の数字を確認してみたところ、水平、垂直などごっちゃにしていたりするが、だいたい合致していることがわかった。ここで検証結果を長々書いてもおもしろくないので、一番最後に自分用のメモ的に書き留めてあるので、興味のある方はそちらをご覧あれ。

あちこち寄り道したが、ここまでは人間の目で見たときのお話。
次は、カメラと視覚のお話。

3 カメラレンズと人間の視覚〜画角

よく、人間の見た目に近いのは50mmレンズと言われる。だから「標準レンズ」と呼ばれていた。フィルム時代の話。今のデジカメなら35mmくらいか。

ここは専門書から調べてみた。
「デジタル一眼レフの疑問300 基本編 増補改訂版」(ソフトバンククリエイティブ)という本を見ると、次のようにあった。

・よく言われる人間の視野は、集中してものを見るときは約40~60度くらいの範囲。
・上記の角度を持つレンズがいわゆる「標準レンズ」。
・特に、対角線にして46度の画角を持つ50mmレンズ(35mm判)が人間の視野に最も近いと言われている。
・写る範囲としては、35~40mm前後、あるいは水平画角で60度に近い28mmが人間の視野に近似するという説もある。
・ある被写体を集中して見ているのか、全体を何となく眺めているのか、といった感覚的な問題や個人差も絡んでくる。

なるほど。
本書には、その事例として28mm、35mm、50mmで同じ場所を撮った作例があり、「個人的な感覚でいえば」という前置きのあと、28mmはその場にはじめて立ったときの印象、50mmは何かを集中して眺めているときの印象、という説明がある。
この作例を見るとさらに納得感が高まるので、気になった方は本書の140ページの記事をぜひ。

ちなみに、プロカメラマンさんのコメントと作例も載っており、ポートレート系のカメラマンは50mm、風景写真系のカメラマンは28mmと答えているところがおもしろい。それぞれ、どうしてその長さが自分にとっての標準なのかの解説も興味深い。



4 で、もの書き写真堂流あばうとな結論。

人間はぼんやり見てるとかなり広い角度で周囲を捉えているが、「おっ!」と、意識を特定のものに集中すると脳内ズームされて、それが大きく見える。何気なく空を見上げて、「あっ、月だ!」と月を注視したとたん大きく見えるように感じるというわけだ。
なので、先の三日月の写真を例に取ると、記憶の中には大きな三日月が全体の景色の中に見えたように残っているため(脳内合成してる?)、写真を見たときに「え〜、もっと大きかったはず〜」となったようだ。

じつは冒頭の満月の写真はタネを明かすと、自分が見たと思っている月の大きさに画像を加工してあるのだ。実際の写真はこっち。



【メモ的後記】

1 「みんなの引用」と論文との比較(カッコ内赤字が論文からの文言)

・人間の最大視野角は 水平約 200 度,垂直約 125 度(最大という表現はないが、数値は同じ)
人間が識別できる最小視野角は1/60度(視力1.0の場合)(この記述は見当たらず)
人間が普段集中している視野角は46度(安定注視野は垂直に45度-70度程度)
人間が周囲の状況を把握するのに最低必要な視野角は110度映像に誘発される自己運動感覚の誘発は110 度程度で飽和するとされている)
人間は視野角20度を境に臨場感が増し,約80度から100度で満足する情報受容能力に優れる有効視野は水平 30 度,垂直 20 度程度)(映像に誘発される自己運動感覚の誘発は画角が水平 20 度程度から起こりはじめ,110 度程度で飽和するとされている )

2 清川准教授の論文の一部を抜粋

人間の視野角は水平約 200 度,垂直約 125 度(下 75 度,上 50 度)に達する.しかし,視細胞の分布や 眼球の構造上,中心ほど分解能が高く注意も向けやすいという性質があるため,人間の視野は注視点を中心 とする幾つかのいびつな同心円状に分類される.情報受容能力に優れる有効視野は水平 30 度,垂直 20 度程 度に過ぎず,注視点が迅速に安定して見える安定注視野は水平に 60~90 度,垂直に 45 度~70 度程度であ る.また,映像に誘発される自己運動感覚(ベクション)は,臨場感の程度を判断する重要な指標であるが, その誘発は画角が水平 20 度程度から起こりはじめ,110 度程度で飽和するとされている.

3 ウィキペディアより「画角」の説明
画角(がかく、英: Angle of view)は、カメラで撮影される写真に写される光景の範囲を角度で表したものである。視野角とも。また、同時に一般的な視覚の用語である視野(field of view)と区別なく使われることもある。
なお、Viewing angleも日本語では視野角と訳される。こちらは液晶ディスプレイなどで、表示が正常に見える範囲の正面からの角度を指す。

2011年5月21日土曜日

028 犯人はこいつだっ!

物色中

台所から、「ごそごそ、ど~ん!」という音がした。

駆けつけると(というほど遠くないが、気持ち的にそんな距離)、猫の圭ちゃんが真ん中の引き出しを開けて、今まさに中に入ろうとしているところ。
今までそんなことをしたことがないのに。ここに好物のかつお節が入れてあるのでそれ目当てと思ったけど、あげても食べないし、それより、隣にある板こんぶの入った袋をふんふんしていた。何を探していたんだろう?

結局、「侵入」の意図は解らず。
そういえば、前にもここが開いていたときがあった。物色された跡はなかったので、自分が閉め忘れたんだろうと思っていたのだが、ここが開いていると歩きづらいということを考えると、開けっ放しにするのはおかしいし、そもそも閉める習慣がついている。犯人はこいつだったのかっ!

今日は現行犯。
次は開ける瞬間を見てみたい。

【室内でペットの決定的瞬間を逃さないために】
一瞬で終わる動作は、前もって狙っていないと無理だが、それ以外はカメラをいつでもすぐ手に取れるようにしておくと、シャッターチャンスを逃すことは減る。自分はデジイチを居間に、コンデジをダイニングテーブルかキッチンカウンターに置いてある。(要するに置きっ放し。)

買い換えて使わなくなったコンデジも処分せずに部屋ごとに置きっ放しにしておけば、画質が現役機種より多少落ちることは目をつぶっても、決定的瞬間を逃すことを考えるといいんじゃないだろうか?
自宅にいても、iPhoneをお尻のポケットに常時入れておくというのもいいかも。
決定的瞬間!でも、手ブレ、被写体ブレ~。これが決まれば「猫写真家」!?

2011年5月19日木曜日

027 ねこのあくびは

「んぁ〜〜」
うちのねこだけかもしれないが、ねこのあくびは眠いからじゃない。
必ず起きがけに連発するからだ。※
つまり、「起きた〜」の合図。そのあとに伸びをして起動完了。

前に「むに〜」、後ろに「のび〜」。
ちなみに、後ろに「のび〜」は、歩きながらやることが多い。


前に「むに〜」

歩きながら「のび〜」
後ろに「のび〜」

じゃあ、眠いときは?
これは耳が熱くなる。
普段起きているときは耳をつまむと冷たい。
それが眠くなるにつれどんどんあったかく、そして爆睡中はかなり熱くなる。もともと体温が高い動物だけど。

鼻先と肉球のピンクが濃い

それで、なんか動作が緩慢だなぁと思ったら、耳をつまんでみる。たいてい熱くなっているはず。
え?「うちの猫は耳を触らせてくれない」?
寝入りばなを狙えば大丈夫。たぶん、ね。

それと、肉球や鼻先がピンク色のねこだと眠くなるにつれ、ここの色が濃くなる。黒っぽいねこは、判断つかないけど。


※あくびの例外があった。美弥がかつお節をねだって所定の場所で待っている時。

飼い主がそれにやっと気づいたときに(読書などして気づくのに30分かかったときなど)、
「待ちくたびれたわ」

と言うように、あくびを必ずひとつするのだった。


「待ちくたびれたわ」

2011年5月17日火曜日

026 今日の北海道神宮の梅と桜

参道にて

今朝(5月17日)、出かける途中で寄った北海道神宮の桜と梅を。
桜はほとんど散っていて、今見頃の木が数本に。

参道の灯籠と桜

梅はやっと満開。
う〜ん、それでも桜みたいに密集して咲かないから、絵的に寂しい。



結局、冒頭の桜の花弁が「今日の1枚」っぽく決まったかも。
これ、作ってません。念のため(笑)。

2011年5月15日日曜日

025 あばうと家計簿継続術・中級編その2

「家計簿が続くかどうか、占って進ぜよう」
いえ、それ、水晶玉じゃなく、またたびボールですけど(汗)

さて、中級編その2。
前回、実際の家計簿の図をアップしたら「わかりやすい」と感想をいただいたので、気をよくして今回もいろいろ入れてみた。(小さい図はクリックすると大きくなるよ。)

1 ボーナス

だいたいにおいてボーナスの位置づけ(使い道)は、月々の赤字補填、大きなモノを買うときの資金、住宅ローンの支払い(ボーナス払いのウエイトは大きい)が主ではないだろうか?

これを月々の家計簿に紛れ込ませると結構やっかいなことになる。
例えば、夏のボーナスは、だいたい6月か7月に支給される。
その月は、家計簿の途中でどど〜ん!と「収入」が増える。これを日常の買い物などの記載と一緒にしていては、月々の流れが把握できないばかりか、「こんなに残高あるから余裕じゃん」と無駄遣いしてしまいかねない。

それで、ボーナスは別のページ(Excelは別シート)にして記入する。(下図は自分のボーナスのシート。ちなみに数字はダミーだw)
自分は単式簿記風に、ボーナス支給額を書いて、その下に何にいつ、いくら使ったかを記入している。ちなみにシート名は「茄子○○年夏」にしてある。

ボーナスを記載するシート。C列は支出した日、D列は備考欄。

2 家計簿を締めてみよう

さて、2項目家計簿、1ヶ月つけてみたら締めてみよう。これをしないでただ記入するだけだったら、子供の時のお小遣い帳になってしまう。

なぜ家計簿を付け始めたかを考えたら、まずは月々のお金の流れを知りたいからだろう。毎月の収入をいったいどこにどれだけ使っているのか?これを把握しないと、貯金も節約もできない。
注:日々の細目は削除してあるので、行が1から始まっている。
上図は、今現在、自分が付けている家計簿なので2項目以上ある。繰り越しがマイナスというのは、前月が赤字だったということ。前月の赤字補填した上に、さらに赤字が!という情けない結果になっている(汗)。(注:額はダミーだが、割合はほぼ同じにしてある。)

ここで、分析をしてみる。
図の事例の場合、前月に東京でのセミナーに参加した旅費と、当月にも東京でのセミナーに参加した旅費で出た赤字。だいたい1回約3万円×2ヶ月分(繰り越し含む)なので、通常の生活を送っていればなんとか手取り給与の範囲で収まっているということがわかる。「ボーナスで補填するか」、もしくは、「来月以降、出費を抑えて徐々にプラマイゼロに持っていこう」と計画を立てることができる。
もっとも、この赤字分というのは、実際は貯金を取り崩して生活しているのだ(汗)。その貯金をボーナスか、月々の余剰で戻していくということになる。

赤字補填の別の書き方。「繰り越し」欄に記入しないで、補填分を給料日の支出扱いとする。
余裕があったら、前月の家計簿の項目と比較してみるといい。「今月は食費が5千円多かったのは、買い置きの米と調味料にかかったからだ」「食費以外の出費が少なかったのは、美容室と化粧品代がかからなかったからだ」などと分析できる。これが貯金や節約につながることも。
ちなみに自分の場合、食費は「○○スーパー」で丸めているが、特に一品の出費額が大きい米やビールなどの飲料は、項目の下段に括弧書きで(米5キロ1980)とメモ的に記入している。

「すぎはら」というのは、よく行くスーパーの名前w
さらに、1年以上つけていると前年同月と比較することができる。これは特に8月、12月、1月、いわゆる盆暮れ正月という、通常の月より出費が多い月の傾向がわかって興味深い。特にお歳暮、お年玉、帰省の旅費など、年によって偏りがある出費の傾向も解るし、「今年はボーナス少なかったから帰省しないで、そのかわりおせちのランクを上げようかな?」などと計画が立てられる。

なお、ここは「あばうと家計簿継続術」なので、あくまで継続することが目的。手持ちの残額と家計簿上の残額を、1円単位まで合わせることはない。初級編でも書いたが、1万円くらい合わなくても誤差の範囲と気楽に考えよう。これで家計簿を付けるのが嫌になったら、元も子もない。

3 「余ったら貯金」は絶対ムリッ!

家計簿の話とは直接関係しないが、「余ったら貯金しよう」は経験上、絶対ムリ!!と言いたい。
これは、どの節約術の本にも書いてあったので定説だろう。なぜか、あっただけ使うのだ。考えてみれば、初任給が手取り10万円ちょっとでもそこそこ生活出来ていたのに、現在は図のように20万円超えても赤字である。人はお金をあっただけ使う、というのが経験から出た結論。

では、どうするか?

もうおわかりだろうが、貯金したい額を最初からとっておくのだ。
給料が振り込まれたら、すぐさま自動振替で定期預金になるという銀行のサービスがいちばん手堅いうえ、なかなか解約できないのでベストだろう。自分は、りそな銀行の通帳を発行しないサービスを利用し(キャッシュカード、ネットバンクのみ利用)、さらにキャッシュカードもどっかにしまいこんでしまって出てこない状態。まあ、これはこれで下ろせないのでよし、ということで探していないのだが。

給料日に貯金分を先に取り置く場合、貯金の額が解るほうが励みになるので、家計簿には手取り給料と貯金額を記入する。社内預金制度がある会社だと、この分を差し引かれた額が手取額となるので、別途ページを設けるなどして記入しておくといいかもしれない。
右側は、この記事のために記入した注意事項。実際の自分の家計簿にはない。

この手法、意外と貯金できるうえ、「貯金した残りのお金でやっていけるじゃん」と、やりくりと家計簿付けのモチベーションがかなり上がる。
赤字が出た場合は、どこか減らせる支出はないか、どこかにムダはないかを考えるきっかけになるので、落ち込む必要はない。

なお、毎月赤字体質っぽい人は、いきなり5万円などと高額で始めないこと。まずは出来る範囲で5千円、1万円などから始めるほうがいい。それも無理そうだったら、そうそう開閉できない貯金箱を買ってきて、買い物のおつりで出た500円玉を貯金をするといい。その際、家計簿の「食費以外」(あるいは「その他」)に、「500円玉貯金 ○○○(枚数×500円)」と記入するのを忘れずに。
時間はかかるが、意外と貯まる。これは自分もやって実証済みだ。

教訓:お金は強制的に貯めないと貯まらない。

4 項目を増やす

さて、2項目家計簿に慣れてきたら、項目を増やしていこう。

自分は2項目家計簿をずいぶん長いことつけていた。これで事足りたというのもあるが、増やしたのは、マンションを購入しようと思ったから。果たして月々借金を返済できるのかを判断したかったのだ。
そのほかにも、水道光熱費が現在どれだけかかっているか、出費のなかでウエイトの高い医療費はどれだけかを把握したかったこともある。最初から分けていれば1年の合計が出しやすい。

自分の事例でいくと、項目は上の2の図にあるとおり。何を書くかは2項目家計簿の「食費以外」を眺めて、「これは別立てにしたほうがいいな」と思ったものを分けていく。最初は確か3項目くらいから始めた記憶がある。それから少しずつ増やして、今の6項目になった。

・食費・・・説明不要か(笑)。おつきあいの「外食」は場合によっては「その他」(交際費)にしている。なお、猫の餌は「その他」に記入している。
・住居水道光熱費・・・賃貸家賃、マンションを購入してからは住宅金融公庫(当時)の月々の支払い、マンション管理費等もここに記入。
・カード・・・自分の場合は当月の支払いを記入するやり方なので、引き落とし日にそれぞれの額を記入。
・病院・薬・・・毎月、この支出が意外とあったのと、医療費の還付申告をするので設定した。
・通信・交通費・・・固定電話・携帯電話代、日々の交通費、ケーブルテレビ代、インターネット接続料などを記入。Kitacaなどの現金チャージももちろん、ここ。
・その他・・・上記以外、全部。

自分の場合、やはり食費の欄が一番書くことが多い。他は結構、すかすか。
さらに、「住居水道光熱費」のうち、水道代と電気代を最近カード払いにしたので(よく、引落の銀行口座に残高がなくて落ちなかったということがあったので・汗)、残った項目がいずれも定額の「公庫返済」「マンション管理費」。それで今、この項目を削除し、表下段の差引等記載部分に最初から、公庫と管理費を記入してしまおうかと思案中。
こんなふうに項目は、状況に応じて増やしたり減らしたりしていけばいい。
以下は、現在の家計簿原本のシート。参考までに。

家計簿原本。毎月の定期の支払いは前もって記入しておき、シートをコピーして使う。日付はその都度直す。
以上、もう少し補足があるかもしれないが、これにていったん中級編終了。
まずは、これらを参考に始めてみて。あばうとでめんどくさがりな自分がン十年も続いているのだから、大丈夫!