2011年6月11日土曜日

038 【書感】残念な努力

「かつお節くれないと、残念な人になるかもよ」
「『結果を出す人』はノートに何を書いているのか」の著者、美崎栄一郎さんの本。
2011年1月に出版された本だが、先日(6月)、本屋さんでi文庫HDの書棚みたいに表紙をこっちに向けて置いてあったので、手に取ってみた。(この展示方法って、「平積み」みたいに名称があるのだろうか?「タテ積み」とか?)

こういうことがあるから、アマゾンや楽天ブックスだけでは購入しないというか、できないのだ。偶然の出合い。いや、運命の出合いか?




それにしても、ものすごいタイトル。努力が報われない人やサービスなどがいっぱい登場する。これらを批判するのではなく、反面教師にするでもなく、そこから得られるものを探そうというスタンス。

前置きはこれくらいにして、中身の紹介を。

□■いちばんグッときたところ■□

それは、”第3章「時間」に関する残念な努力” の「『いつかやろう』で、行動できると思っている努力」。
いつかは、きっとこない。
私は感動したらその感動を活かす日時と場所を決めるようにしているのだ。
本を読んだときも同じだ。やることを決めて、いつやるのかも決める。これを「アクション書評」と名付けている。

「シゴタノ!」の大橋悦夫さんも、「いつかお会いしましょう」「いつかやりましょう」と言われると、「じゃあ、いつにします?」とその場で予定を入れてしまうらしい。時間術の達人もこの手法である。日にちをしっかり決めて行動することが大事なのだ。

自分も「アクション書評」を6月12日にやりますっ、と日記に宣言してみた。で、書いたのがこのエントリー。を、1日早いぞ。

□■そのほかにグッときたところ■□

これまた第3章から「再読してもメールの内容は変わらないのに、後で返信する努力」。

いったん読んだメールにその場で返信せず、後でまた読んでしまう。処理しづらいメールならなおさらだ。
「ああ、これ、やっているなぁ」と思い当たる人も多いのでは?自分もこれだ。

とあるブログと本で「メールは読み返さず、その場で処理する」と書いてあったのだが、出典が見つからず、自分のEvernoteで検索かけても出てこなかったので、ちょっとぼかしてみた。某心理学ジャーナリストの方と記憶しているんだが。←ここまで書いたら「某」じゃないよなぁ。

たとえ処理しづらくないとしても、一度読んだものをまた読んでから返事を書くというのは、読み返す分の時間が無駄になっているということ。長い文章のメールならなおのこと。さらに、添付されたファイルも目を通さなければならないとしたら、時間がいくらあっても足りなくなる。

メールはその場で処理する。

これは、仕事でもプライベートでも心がけたいもの。

□■ "第1章ノートに関する残念な努力" にいちばん付箋がついた■□

やはり、ノート術の著者の本だけに、この章にグッとくるところが多かった。自分もノートを書くのが好きだということもあるが。

このノートの章からグッときたところを、ささっと挙げてみる。

・仕事ではメモを取れ。特に上司から言われたくだらない仕事は書き出したほうが有効。
・会議などでは、誰がどこに座ったかも書いておく。
・付箋はケチるな。
・裏紙を使うな。
・つまらない会議でもまわりを見回して、他の人のノートの取り方を観察する。
・自分の仕事道具はカスタマイズせよ。
・人は外見にだまされるもの。だからできるビジネスパーソンであることを高級スーツではなく、ノートなどのツールで高級感を演出せよ。(モレスキンがいいらしい。)

ノートなどのツールにお金をかけておけば、普通のシャツやスーツでも不思議と仕事ができるように見えるらしい。
ただし、そうしておいて真の実力をつけるのを忘れずに、と著者。ごもっとも。

□■おわりに■□

「人の振り見て我が振り直せ」

著者は「人ごとではなく、自分のこととして捉えてほしい」と書いているが、このことわざと同義だろう。ただし、冒頭にも書いたように「反面教師」という「〜しないようにしよう」ではなく、「自分だったらどうするか?」と肯定的に考えるようにすることが大事。

この本には多くの残念な人やサービスなどが出てくるが、かなりの数の「残念」を自分もやっていたことに気づいて冷や汗が出た。
努力しないで、成功する人はいない。成功する人は、誰もが努力している。どうせ努力するなら、努力の方向を間違えないようにしたい。そうすれば、努力はきっと報われる。
この本でも努力、つまり動いてみようということが暗に示されている気がする。考えてばかりいないで行動してみようか。

また、「残念な人」つながりで次の本も参考になるかも。こちらにも残念なタクシー運転手の話と、ノート術の話が出てくる。



気が向いたら、グッときたところを書いてみようと思う。あっ、これも「いつか」か。じゃあ、6月20日までにはなんとか。←言い訳している作家みたいだ。

【書感とは?】
もの書き写真堂の造語。
書評と言うにはおこがましいので、本を読んだ感想や、実際に本の内容を試してみたことなどを書いた記事のことを指す。
書評と感想の間くらい。「所感」にかけている。

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