2011年6月26日日曜日

042 片付け三位一体の術

昨日設置したiMacと周辺機器。今のところは片付いている。

1 はじめに

自宅でも職場でも、どうにも片付けられないし、片付けてもすぐに元の木阿弥。あーもーいいや、片付かなくて死んだ奴はいないし、と開き直ってみる。こんな状態を誰しも一度ならずは経験しているんじゃないだろうか?

かくいう自分も子供の頃から片付けは苦手で、おかんにしょっちゅう「片付けなさい!」と怒鳴られていた類の人間。

が、あるときを境に部屋がそこそこ片付くようになり、さらにごちゃごちゃしているとイライラするくらいに人格が変貌したのだ。

「やればできるのよねー」

という意志の力はあまり関係ない。だって、あばうとな自分が出来てるんだから。その機動力になっている言葉、または片付けのバロメータになっている言葉がある。それが、これ。

「部屋の乱れは、心の乱れ」

だいたい仕事が忙しくなってデスクの周囲を整頓しないとか、家のなかのことを構わなくなるというのは、精神的にかなり切羽詰まっているとき。気持ちに余裕がないと、片付けに気持ちが動かなくなるのだ。なので、部屋が雑然となってハッとしたら、この言葉を唱えて気持ちを切り替えている。

とくに顕著な場所は、自宅のダイニングテーブル。なぜかここが、食事をするところ兼ブログを書いたりカメラから写真を吸い上げたりと、作業場にもなっている。ちゃんとOAルームなる場所もあるんだが、ここで作業するとなぜか落ち着くので、こうなってる。

「ダイニングテーブルって、いろんなモノが集まってくるのよね〜」
つまり、いちばん使う場所でいちばん目に付く場所ということ。で、使う道具が集まってくる。心に余裕がないと使いっぱなし。「どうせ次にまた使うんだから」という気持ちで置きっぱなしにして、結局、その道具に場所を占拠されてしまって、収拾が付かなくなる。
この状況を表す言葉を知り合いの建築士さんに教えてもらって、苦笑したことがあった。

「仮末代」(かりまつだい)

ちょっと置いておこうと思ったつもりが、結局片付けられずに末代までずっとそこにある。だけどそれは定位置ではない。
これ、うまい表現だなぁと感心して使わせてもらってる。

前置きが長くなったのでこれくらいにして、さっそく次から「もの書き写真堂流片付け三位一体の術」について触れていきたいと思う。相変わらず長いから、エントリーのタイトルは短くした。これも片付けか?

2 三位一体とは?

片付け術なる本やTipsはこの世にたくさんある。
いろいろ試したけど、やっぱダメ、ということもたくさん。
試してみてダメだったら次、最終的に自分に合ったやり方を探す、というのもアリだろう。

その結果、もの書き写真堂としては、3つの小技を合わせ技にするのが有効、ということが判明した。それで三位一体。
だけど、3つとも新しいワザでもなく、むしろ当たり前。組み合わせるというのがキモ。

1)モノの定位置を決める。
2)使ったらすぐ元の位置に戻す。(仮末代禁止!)
3)その場所にあるべきでないモノを持ち、あるべき部屋へ移動する。

ということで、さっそく実践編。

3 実践してみる

1)モノの定位置を決める。
もう当たり前すぎるくらい当たり前。でも、モノがいっぱいで収納出来なかったら定位置もなにもあったもんじゃない。
なので、家の中にモノがあふれているようだったら、片付けから始めなければならない。この第一関門がデカくて、だいたい挫折する。自分もそうだった。
それが、なぜ変わったか?

・部屋をリフォームして、作り付けの収納を作った。
・収納ボックスなども同じものを購入して統一感を出し、棚などにまとめやすくした。
・いらないモノをとことん捨てた。

当たり前だが、これをやるだけでずいぶん片付く。ただ、残念なことに順番を間違えた。いらないモノをまず捨てなければならないのだ。でないと、いらないモノの定位置まで作ることに。
これからやろうと思っている人はぜひ、いらないモノは何かを決断して捨てることから始めてほしい。

この捨てることについては、ここで書くとそれだけで一つか二つのエントリーになっちゃうので、また後日。ああ、これも先に書くべきで、順番が逆か。

・・・気を取り直して。

さて、とことん捨てたら既存の収納でも間に合うようになるはず。自分みたいに作り付けの家具を作らなくてもいいが、これから自宅を増改築、新築、あるいはマンションを購入するなら、ぜひ収納も考えて間取りなどをチェックしてほしい。

特に戸建て新築・マンション購入なら、作り付けの家具などのオプション設定はせずに、入居後しばらくしてから作るほうがいい。ある程度暮らしてから作ったほうがライフスタイルにぴったりくるし、販売業者・施工業者に頼むよりおしゃれで安いリフォーム会社をゆっくり探すことができる。←うちはこれ。

棚や押し入れなど大きな空間に収納するのであれば、収納ボックスなどは同じサイズや色で統一するとまとめやすいし、でこぼこしないから見た目もすっきりして気持ちいい。これは片付けが好きになるポイントだ。
オーダーメードの棚に、同じボックスで統一
以上の環境が整ったら、それぞれのものに「指定席」を付与する。次に、その場所への動線を自分の体に覚え込ませる。例えば、台所に立って「包丁」と思ったら無意識に体が動いて取り出している感じ。
この「体が覚えた動線」ができあがったらしめたもの。動きが自動化されているようなものだから、次の「元に戻す」がかなり楽になる。

2)使ったらすぐ元の位置に戻す。(仮末代禁止!)
うっかりちょっと置いておこうとしたら、すかさず自分に「仮末代禁止〜〜〜!」と叫んでいた。いや、それだけやれば片付くという話ではないが、声かけも効果ありということ。

片付かない大きな原因のひとつが、この「ちょっと置いておこう」なのだ。
自分ではその代表が、洗ったあとの食器類とたたみ終わった洗濯物。
どちらも、「洗った」「たたんだ」で満足して、フィニッシュの「元に戻す」を「あとでやろう」と先送りしてしまうのだ。結果は、片付かないキッチンばさみや洗濯物が目のつくところに仮末代。

そういうときは、「あと一手間じゃないか。その手に持ったキッチンばさみをそこの引き出しに入れるだけ。洗濯物もたたんだその手で持ち上げて、収納場所まで歩けばいいのだ」と自分を鼓舞しながらやり続けた。するとそのうち、先の動線の「復路」が出来上がる。もっともこれはかなり根気がいる。ここでくじけそうになる恐れがある場合は、何か別のハックを組み合わせる必要がありそうだ。

でも、考えてみると、その最後の一手間というのはそんなに時間がかかることじゃないのだ。ここで気を取り直して「もうちょっとだけやってみる」と意外とうまくいったりする。

3)その場所にあるべきでないモノを持ち、あるべき部屋へ移動する。
これはあるサイトで紹介されていたのだけど、Evernoteが無い時代に読んだので出典不明。

いまこの部屋にあふれているものは、突然あふれて雑然としたわけじゃない。ひとつひとつ河原から小石を運んでくるように、積み重なったもの。ならば、ひとつひとつ元の場所に根気よく戻せば片付くはず。

例えば、ダイニングテーブルにボールペンが2本転がっている。1本は不要だ。これは書斎の机の引き出しにあるべきもので、今ちょうどそこへ行こうとしている。じゃあ、一緒に持っていけば片付く、というわけだ。

こういうふうに、今いる部屋から別の部屋に移動するときは振り返って「片付けるために持っていくモノ、ないかな?」と見返してみる。全部持っていくのは大変だから、ひとつ、ふたつにとどめる。すぐ使うもの以外は、「2時間後に使う予定」があってもいったん片付ける。たいてい「後で使う」は「しばらく使わない」からだ。仮末代のはじまり。

以上!
これでかなり片付くはずだし、こまめにやればきれいな部屋を保てるはずだ。

4 おわりに

なぜかモノというのは油断していると、どんどんあるべき場所でないところに鎮座し、いつのまにか部屋が雑然となる。しかし、モノが勝手にそうなるわけではないので、自分が意識して動いて片付けなければならない。それを体が覚えて無意識にやるようになったら、もう怖いものはない。仮末代消滅である。

上記の3つの方法は、1)が少々大変だが、あとは体が覚えたら、つまり習慣化できたらそれほど苦痛ではなくなるはず。部屋が片付いていると気持ちいいし、いろいろはかどるような気がしてくる。

さ、だまされたと思ってやってみよう。
合い言葉は、「部屋の乱れは、心の乱れ」「仮末代禁止!」

「片付けられる人になれる?」

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