そういえば、後から書くと言ってすっかり忘れていたことがありました。「4 ネット関連の整理について弁護士の理解を得るのに苦労した」部分です。
最近では「終活」という単語も目にするようになり、「遺言書を作る」と宣言しても「縁起でも無い!」と一蹴されることも少なくなってきたと感じる今日この頃です。
また、最近の遺言書では電脳部分の「財産」についても盛り込まねばならなくなったと感じます。そういう話題のネット記事も増えましたしね。
当方もその部分を盛り込んだ下書きを弁護士に見せたら、「・・・・。パソコン類は廃棄業者に渡せば良いんじゃないの?」で却下。心のなかで思わず「をい!」と叫んでしまいました。年配の先生だからすぐにぴんと来なかったのかもしれません。
でもそうも言ってられません。「こりゃあまず弁護士先生を「終活」させるしかあるまい」ということで、ネットの記事を元に死後放置されたSNSがどんな末路をたどるかを調べました。遺族がそれを消そうにもIDやパスワードがわからない。そもそもどれだけSNSのサービスを使っていたのかも検討がつかない。そうなるとそのサービス自体が消えるまで延々と電脳の中に自分の書いたもの、撮ったものが残るわけです。
他にもパソコン廃棄業者にデータが入ったまま渡したら、悪意のある従業員が抜き出して悪用とか、廃棄されずに再流通されてそこで情報が漏れてしまった、なんてことも想定されますが、弁護士先生、「専門の業者が破壊するからいいんじゃない?」
先生への終活アドバイス、かなり苦戦しました。
先生への終活アドバイス、かなり苦戦しました。
弁護士先生には当方が調べてみて想定した危険性をピックアップして説明し(だいたい上述の内容です)、その上でこうしてほしいという点を書き出しました。ただ、死ぬまでに新たに加入・脱会するサービスもあるため、遺言書本文には盛り込まず、別紙としてその都度更新することにしました。
その別紙には、
- 使用しているパソコン、デバイス、HDD等の機器の一覧表
- 利用しているSNS等のサービス名とID、パスワード
- それぞれのデータの消去方法(消去を依頼したい人物がいる場合、その人物の住所、氏名、念のため生年月日)
- パソコン、デバイスはAppleリサイクルプログラムへ(機器が全部Appleなので)
- その他周辺機器は市のゴミ処理規程に基づき処分(HDDはできるだけ粉砕処分へ)
- 新しい機器があった場合、形見分けしたいときはその機器名と相手の住所、氏名、生年月日)
ちなみに、注意事項として「SNSのサービスをすべて解約・解除してからコンピュータ等のデータを消去してください」と書き加えておきました。順番を逆にすると作業が大変ですから。
そんなこんなで遺言書とその別紙が出来たわけですが、弁護士先生、最後に一言。
「いやぁ、おかげで勉強になったわー」
それは何よりです(滝汗)。
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