2015年2月2日月曜日

1023 本屋で探検13〜「怪(あやかし)ほどき屋 からむ因果の糸車」(南澤径:著)

「不定期に本屋さんに行き、知らない作家の本を少なくとも1冊は買う」というルールに則って紹介する第13回目。
今回は、南澤径・著「怪(あやかし)ほどき屋 からむ因果の糸車」です。

えー、またオカルトです。ミステリーです。しかも、購入してから文庫の背表紙を見ると「角川ホラー文庫」とあることに気づきました。幽霊ものはそこそこOKですが、ホラーはどうにも。おそるおそる読んでいくと、霊能者や身に妖怪を宿す女性などが出てきますが、コミカルタッチで物語は進行していきます。

怪(あやかし)がらみのトラブルを解決する通称「ほどき屋」の奈(にのまえ)旬一郎と秘書の雪緒。この謎多きふたりと行動を共にするようになった素行不良霊能者・多賀宮(たがみや)善の前に「珠」と呼ばれる家宝を怪物に盗まれたと訴える双子の美人姉妹が現れて・・・(「怪物に捧げる狂想曲」)。他に、神出鬼没の獣のストーカーにおびえる女性の依頼人(「憑きまとう牙」)、火災現場で目撃される焼け焦げた亡者の真実(「朱色の街」)を収録した痛快オカルトミステリー第2弾!(カバー裏面より)

冒頭あたりを読んでいて気づいたのですが、この本はシリーズ第2作でした。つい店頭で新刊本や面鎮されているものから選んでしまうので、たまにこういうことが起こります。以前もそういう本がありましたが、この本も同様、2作目から読んでもだいたいの流れや登場人物の人となりが説明されているので問題はありませんでした。

ちょっと気になったのが、主要登場人物3名のセリフの後に書かれた文章が誰を指しているのかわかりにくいことでした。主語が省略されているため誰のことなのか分からなくなり、読書のスピードが鈍ったり、読むのを中断して読み返すことになりました。

筋立てやあやかしの設定がおもしろいのに、ここはちょっともったいないなぁと思いました。ただ、作家さん(男女2名とのことです)は漫画、原作、ライトノベルも手がけているとのことですので、これを原作にアニメや漫画といったビジュアル展開のほうがおもしろさは倍増する気がしました。



0 件のコメント:

コメントを投稿