2012年1月8日日曜日

123 @goryugoさんがAppleStore札幌に!〜iPhoneでライフログを

イベント終了後、さっそくiPhoneで撮影。
AppleStoreを後にした時間がわかる。
2012年1月7日(土)、AppleStore札幌で開催されたイベントで、@goryugoさんこと五藤隆介さんの話を聞いてきた。
以前から「シゴタノ!」などで「メンドウクサイ」を連発する五藤さんの文章が個人的にツボだったので、これは聞き逃してはならぬと参加した。




内容は「iPhoneではじめるライフログ」と題し、処女作「たった一度の人生を記録しなさい」をベースに、iPhoneで取る(撮る)ライフログについて、@goryugoさんが約1時間、次の4つのポイントで語ってくれた。

  • ライフログとは?
  • ライフログをはじめるに当たって
  • iPhoneでライフログを残す
  • Evernoteにライフログを残す

アップルストアは写真撮影禁止のため、スライドの内容をほとんど紙にメモったのだが、@goryugoさんご本人が当日のスライド内容をアップしているのでそちらをどうぞ。

1 ライフログとは?
まず、ライフログという言葉の定義はあまりはっきりしていないため、@goryugoさん的には訳そのまんま「人生の記録」と捉え、行動したことすべてを指すと定義。

だが、すべての行動記録を取るのはムリ。やったとしてもおもしろくないし、おもしろくなければ続かない。そこで、これから始める人は、

  • 自分がおもしろいと思ったことだけをまず記録してみる。
  • あるいは「おもしろがって」記録してみる。

そうすると、

  • それらが「割と楽しいかも?」という体験として蓄積される。
  • 「じゃあ、もっと記録したら楽しいかも」と継続するようになる。
ということに。

@goryugoさんは「食べ物の記録」がおもしろいと感じ、これに関する記録はほぼ100%網羅。それは食べたものそのものの記録だったり、行った場所の記録だったり、例えば自分で作ったおにぎり1個の写真というものや、コンビニで買ったスナック菓子というのもあるとか。

こういう記録は、他人からは「それ、おもしろい?」とみえるかもしれないが、自分が「楽しい」と感じられればOK。
この記録の副次的効果として、@goryugoさんは「食べること」のほか「食べたものを写真に撮ったのを見返すのが好き・楽しい」と感じていることに気づいたとか。

2 はじめるに当たって
では、どうやって記録していくのか?
その前に、@goryugoさんがライフログをとるきっかけとなった話があった。

高校時代の友人に会ったときに、「お前、あの時、こうこうこうだったよな」と言われても全然覚えていない。相手は覚えているのに、自分は言われても思い出さない。他人から見れば他愛もない内容かもしれないが、友人と話したことなど、自分でしか体験できないものはすべて宝物。それを覚えていないことをめちゃくちゃ後悔した。

この体験を踏まえて、ライフログを残そうと決めたのだそうだ。

最初はたった1行の日記だったが「自分の言葉で書いた」というのが大事なポイントで、この「自分の言葉で書く」ということで、はっきりと覚えていられるということに気づいたのだそうだ。
そこから導かれたひらめきは、

自分をつくるのは、自分を通過したものだけ

ライフログを続けてみてわかったことは、

  • 読み返すという追体験で、記憶力が上がる。
  • 何気ない日常にも発見がたくさんある。例えば「空がきれいだ」とか。
  • ブログで何を書こうかと悩んだとき、ライフログを見返すとそこに書きたいものが見つかる。


3 iPhoneでライフログ
記録するというのは、そもそも面倒なもの。
じゃあ、どうやったら「メンドウクサク」なくライフログをとれるか?
ここでiPhoneが登場。

iPhoneなら

  • いつでも手元にある。
  • いつでも取り出しやすい。
  • 記録をとるのに便利なアプリがたくさんある。

これが紙のメモ帳なら

  • 忘れると,それ以後書く気にならない。
  • 取り出すのが面倒。
  • で、「書けなかった」→「記録は嫌なこと」→「記録するのをやめてしまう」ということに。
  • 電車の中など公衆の面前でメモ帳を取り出して書くと、「ちょっと変わった人」と見られるんじゃないかという心理的障壁。

iPhoneなら、いつでもどこでもOK。邪魔にならないし、公衆の面前で取り出して記録しても多くの人がやっているので違和感はないし、心理的障壁も生じない。

さらに、iPhoneは「カメラが凄い」。

  • ライフログには十分な画質
  • 日時が残る
  • 場所も残る

最後の2つはライフログにはデフォ。特に「場所」の記録は、一般的なデジカメではNG。
そこで、iPhoneを使って「写真」でライフログを撮る。写真だと文章よりメンドウクサクなく、さくっと記録できる。

@goryugoさんは、誰かに会ったら写真を撮って記録してるとのこと。確かに「だれそれさんと、いつ、どこどこで会った」とノートアプリに書くより、パシャリと1枚写真を撮るほうが遙かに簡単だ。
加えて、文字よりも写真のほうがものすごく覚えていられるから、ライフログにはおすすめだそうだ。
ちなみに、@goryugoさんおすすめのアプリは「iPicture」。

だが、写真もいいことずくめではない。弱点がある。

  • その時、その場所でしか撮れない。
  • 「見えるもの」しか残せない。
  • 自分の頭の中は記録できない。

いちばん最初のが結構重要で、撮り直しが効かないもの。一発勝負。
頭の中というのはつまり、自分で考えたこと。確かにこれは写真には撮れない。

それでも、ライフログをはじめるに当たっては、写真から入るのがいい。慣れてきてライフログをとるのは楽しいと感じるようになったら、写真の弱点を文字で補うようにするといいそうだ。

また、思ったこと、自分で考えたことを記録する理由は、

  • 忘れたらほぼ確実に思い出せないため。
  • 100%「自分を通過したもの」だから。
  • いちばん「活用」しやすい(している)から。

思ったことを活用すると、

  • 見返すことで「過去の自分」とともに考えられる。
  • 「アイデア」を探すことができる。
  • 「ひとり」よりも思考の幅が広がる。

「過去の自分と一緒に考えることができる(ひとりじゃない)」というのが、思ったことを記録するメリット。

では、どこに残せばうまく活用できるか?
あの王道アプリの登場だ。

4 Evernoteにライフログ
すでにご存じのとおり、Evernoteなら、

  • 文字でも、写真でも、音声でも残せる。
  • 場所も時間も残る。
  • 専用アプリが充実している。
  • 整理整頓しやすい。
  • あらゆる端末で自動同期。
  • ほぼ確実に「無くならない」。

文字と写真は別々に残さないほうが、ライフログを続けるコツだそう。
別々に保管してしまうと、見るのも整理するのも面倒でやめてしまったり、データ自体を無くすおそれもある。Evernoteにひとまとめにしておけば、それらの問題は解消する。
だが、Evernoteの無料会員だと月々のアップロード制限などがあり、これがネックでやめてしまう可能性が出てくるため、有料会員になっておくのがポイント。

また、Evernoteにさくっと保存できるアプリがたくさんあり、
・FastEver(作者さんが会場にいた!)
・RecEver
・FastEverSnap

このあたりを押さえておくと便利とのこと。

5 さいごに
ライフログを楽しく続けるためには、

  • 最初は記録することを忘れるのが普通なので、多少忘れても気にしないこと。
  • あれもこれも記録しようとしない。あまり欲張らないこと。
  • 残した記録はこまめに見返す。残すだけでは何の役にも立たないので、必ず見返すこと。

そうして続けて記録することに慣れてくると、

  • 無意識に記録できるようになる。
  • 記憶にないのに記録はある、という状態になる。

その事例として、記憶が飛ぶくらい気分良く酔っ払って帰った日でも、

「ここまでふらるあひさしふまり」(本人意訳:ここまでふらふらになるまで酔ったのは久しぶり)

などと無意識に記録する境地に達するらしい。@goryugoさん的には「成長を実感した」という表現だったが。(スライド画像には他にもあり、会場から笑いが)

それはさておき、最後の締めとして、

  • まずはなんでも写真を撮ってみる。
  • 写真で物足りなくなったら文字で残す。
  • iPhoneからEvernoteへ、という連携が便利。
  • 楽しく続けて成長につなげる。

以上!
@goryugoさん、ありがとうございました!


□番外□
@goryugoさんの文章(特に「メンドウクサイ」がツボった)のファンだったので、今回、初めてご本人にお会いできて感動。お話を伺って感じたのは、ブログの文章そのまんまの人だったということと、これだけの内容を1時間でまとめて整然と話せるというのは凄い、という2点。
またセミナーなどがあれば、ぜひ参加したいと思った。道外でも行く!

ちなみに「アッと思ったらササッと5秒で手帳と筆記具を常時取り出せるようにしている」人を知ってます、@goryugoさん(笑)。

AppleStoreを出たら月がきれいだったんだけど、
微妙にぶれちゃった。けど、これもライフログ。

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