2015年10月14日水曜日

1180 カメラとしてのiPhone 6s Plusの個人的感想など

iPhone 6s Plusを購入して15日間ほど使った感想はこちらにまとめましたが、カメラとして見た場合の個人的感想を今回まとめてみました。

iPhone購入を決めるきっかけになった林信行氏の記事に、無印からsシリーズ(例:6から6s)へは形こそ変わらないが中味が大胆に変わることが多いとありますが、個人的には「カメラとして」5sから6 Plusが劇的に変わり、1年間使用してその実力を実感したところでしたので、6sシリーズはどれくらい変わるのだろう?という期待感でいっぱいでした。

私はiPhoneはカメラという位置づけで使用しているので、他の方々のiPhone使用感と違うかもしれません。いや、たぶんかなり違うと思います。
全体的な所感や詳細などは専門誌やライターさんにおまかせして、一般人がカメラとして使った場合の感想を記載することで、同じ一般の方々の参考になれば、と思います。

まず、

・暗所での撮影
・ズームでの解像度
・天空パノラマでのピントと画質
・Live Photosってどう?

この4点が主なチェックポイントでした。

今回もまた前の機種を買い取りしてもらったため比較撮影はできませんが、やや暗めの室内で猫撮影、月と惑星、木陰のエゾリスなどなど、6 Plusでもややイマイチだった写真がどれだけ満足度の高いものが撮れるのか、ほぼ主観的にチェックしてみました。

背面カメラが800万画素から1200万画素へアップしたことでノイズが少ないシャープな画像が撮れるということでしたので、まずはやや暗い室内での猫撮影。

画面をタップして目の位置にピントを合わせます。
それぞれ、トリミングなしと目の付近を拡大した写真です。
(ISO32、f/2.2、1/30)
(ISO64、f/2.2、1/30、鼻とひげもしっかり)
顔の細かい毛1本1本までシャープに写っていて驚きました。「デジイチで撮ったの」と友達に見せても信用されるレベルかも。かなり感動しました。

さて、セルフィーブームでフロントカメラの性能も上がりました。
が、しかし、上記と同じ場所で背面とフロントの両カメラで撮り比べてみると・・・。
(フロントカメラ、ISO80、f/2.2、1/15)
(背面カメラ、ISO200、f/2.2、1/30)

それぞれの顔の部分をアップで。

(フロントカメラISO1000、f/2.2、1/15)
(背面カメラ、ISO320、f/2.2、1/15)


う〜ん、やっぱり歴然とした差が出てしまいますね。
ちなみに、今までも自撮りではなく、もっぱら膝に乗った猫を撮ることに使っておりました。
(フロントカメラ、ISO40、f/2.2、1/24)
明るい場所なら背面カメラとまでいかなくても、上の写真のようにここまで撮れました。
でも、頑張って背面カメラで撮るかな、やっぱり。

もうひとつ、暗所というより夜景、天体撮影です。満月と三日月。満月は明るすぎるので露出が難しく、以前のエントリでも書きましたが、やや遠くにある照明が明るい建物にピントを固定し(こうすると露出も固定される)、フレーム内のお好みの位置に月を入れて撮影します。
(ISO125、f/2.2、1/4)
これは9月28日のスーパームーンな満月。ちょうど昇ってきたところを、街灯などに露出を合わせて撮影。以前は太陽のように放射状の光が出ていたのですが、これはちゃんと○になってますね。確かにノイズも少ない気がします。
(アプリ「Distant Suns」のスクショ)
次は、10月10日未明の東の空に三日月と木星、火星、金星が並んだ天体ショーを撮影しました。
(ISO2000、f/2.2、1/15)
ISO2000まで上げてきていました。シャッタースピードは1/15。またまた三脚なしの手持ちですが、今回も6s Plusのみに搭載された光学手ぶれ補正が効いてますね。ありがたや。

めいっぱいズームすると画像が荒れるのでほどほどにしてトリミングしましたが、それほど粒子は荒れていないように感じます。肉眼では火星は確認できたのですが、写真では「たぶんこれだろう」という程度になってしまいました。でも、粒子なのか星なのかわからんといった荒れはあまりないなぁと。

さて、日中にズームを使用した場合はどうでしょうか?
まずはそこそこ光のある日中で撮影したキタキツネ。

 

上からズームなし、53mm相当、95mm相当。いずれもISO40、f/2.2、1/120。
ズーム写真のみアップにしてみましたが、毛並みがばりっと写っていないのがわかります。

エゾリスはどうしても木陰になってしまいます。iPhoneの小さな画面で見ているとちゃんと写っているようでも、Macなどの大きな画面や、拡大したときなどは筆でべたっと色を塗ったような感じになっています。撮影時は加えてド逆光・・・。
(ISO40、f/2.2、1/30)
(上の写真をトリミング)
それでも、6 Plusに比べて写るようになったと思います。エゾリスの特徴であるコップ磨きのような尻尾のふさふさ加減が、1本1本の毛が鮮明でないにしても分かりますから。デジイチやコンデジを忘れちゃったけどエゾリスと遭遇したという証拠写真にはなりますので、満足のいくレベルだと思います。

さて、最後はライフワーク(なのか?)である天空パノラマです。
6s Plusになって感じたのは、

  • 始点と終点のピントがより鮮明になった。
  • パノラマだけではないが、逆光に強くなった感がある。
  • 天頂に木の枝が来た場合、やはりピントが合わない。
この3点でした。

定点観測のように同じ位置で撮っているものがあるのですが、その中に鳥居の足元に付いているプレートの文字がしっかり読めたのにはびっくり。

パノラマ写真だけではないと思うのですが、逆光の建物で黒つぶれが緩和されたと感じました。

天空パノラマは両端以外はだいたい空になりますが、ピーカンの雲一つない青空ですとつまらないので、天頂(パノラマ写真では中央)に木の枝などをもってくることがあります。
以前からそこにピントが来なくてぼんやり写ってしまうので、今回のアップグレードで改善されているといいなぁと思っていたのですが、やはりボケたままでした。

始点の奥でピントが合うと(だいたい無限遠)、そのままの焦点距離で行くので、天頂が空の場合はいいのですが、樹高が2〜4mだとピントが合わない、もしくは木の葉のように細かいものが集まった被写体なのでピントが合いにくいというデジカメの特性なのかも知れません。

もし、天頂の木をメインで撮りたいときは、そこでピントを固定してから始点にiPhoneを向けて撮影を始めます。こうすると始点と終点のピントはボケるのを覚悟しなければならないことと、固定した露出により色味も変わります。
でも、色味の変化は「遊び」と捉えれば、いろいろ撮って楽しむという発想に転換すればいいかな、と。
ピントは追随してくれるとありがたいんですけど。

さて、最後にLive Photosです。
やっぱり撮るのは猫。あくびでもバトルでも割と一瞬で終わるのです。箱から飛び出す瞬間などのジャンプもそうですね。

iPhone 6s Plusで撮影すると、今のところこのiPhone内でしか再生できないみたいですね。サードパーティのアプリが出てきて、Live Photosに対応してないiPadでも見られたらいいなぁと思います。

(追記)2015年10月17日
ギズモードに「iPhone 6sじゃなくてもLive Photosを見て共有して楽しむ方法」という記事がありました。若干条件がありますが、見られるようです。


さて、撮影したのち、写真アプリで再生しようとすると、「はて、どれがそのLive Photosで撮った写真だっけ?」と、普通の写真と区別が付かないのです。(上のスクショではアンダーラインを引いた写真がそれです。ちなみにモザイクがかかっているのは「う○ち」のため。)

「アルバム」内には「セルフィー」「パノラマ」「ビデオ」「スローモーション」「タイムラプス」「バースト」、それに「スクリーンショット」(←これはブログをやってる身としてはありがたい)まで区分されているのに、「Live Photos」というくくりがないのです。おそらく全てのバージョンのデバイスに対応してないからなのかなぁと素人なりに推察しております。

では、写真のサムネイルに印が付いているかというと、そうでもない。パノラマ、ビデオ、スローモーション、バーストなどは固有の印が付いているのですぐわかりますが、Live Photosは何も付いてないのです。

で、「これかな?」と写真を長押ししてチェックすることに。ただし、カメラロールから長押ししてもPeekとPopになるだけで、実際にそれがLive PhotosであるかどうかはPop後にさらに画面を長押しする必要がありました。
これはなんとか普通の写真と区別するようにして欲しいですね。

さて、Live Photosって写真がメインなんでしょうか?約3秒の写真前後のムービーがメインなんでしょうか?個人的には写真がメインでおまけでムービーが付いてきて、そのちょっとした前後の動きを確認できるところにおもしろさがあるんじゃないかと思います。
なので、撮り方、使い方次第で人それぞれがその良さが引き出せる可能性を秘めているんじゃないかと。

このLive Photosですが、カメラアプリを立ち上げるとデフォルトでオフになっているので(6sシリーズが発売された直後のネットの記事ではオンになっているのがデフォと書かれているのが殆どだったのですが、どうなっているんでしょう?)、オンにして撮るのですが、私はいつもHDRをオンにして写真を撮っていて、撮影後のオリジナル写真とHDR写真のいずれもLive Photosになっていました。そういう仕様なんですね。容量、どうなってるんだろう?

上の写真はISO200、f/2.2、1/15とシャッタースピードが遅くなったせいで、被写体ブレを起こしていますが、動画でみるとほんの短時間ですから余り気にならないものでした。

ただ、シャッターを切ってから実際に撮影されるまでにタイムラグがあるように感じたので、シャッターボタンを押して1.5秒の動画を撮ってから静止画用のシャッターが切られ、その後1.5秒の動画が撮られる・・・なぁんてことではないですよね?

それはさておき、どんな場面で使ったらおもしろくなるのか、いろいろ試してみようと思います。

最後に、カメラとしてiPhone 6s Plusは買いか?ということですが、現時点では6 Plus
からの買い換えは五分五分、各種割引や買取キャンペーンがあっても約9万円の出費は一般個人にはキツイかなぁ、というのが正直な感想です。はい、1年で買い換えはきつかったです(汗)。でも、5sからの買い換えなら断然オススメします。

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