2011年8月13日土曜日

067 クラウドノート術セミナーPart2に行ってきた

懇親会での一コマ。事前に連絡を取ったわけではないのに、おそろいのEvernote Tシャツに。
左から文具王・高畑さん、大橋さん、倉下さん。佐々木さんはおそろいでなかったため?後方待機。
(COOLPIX P300のオート撮影モードで、ストロボ無しで撮影したためセピアっぽくなっちまったい)
2011年8月6日@恵比寿で開催された「Evernoteではじめるクラウドノート術セミナーPart2」に北海道から参戦。「あちー。東京、暑いよっ」と思ったら、帰ったときの札幌のほうが暑かった・・・。

さて、本題。
司会進行は、シゴタノ!の大橋悦夫さん。で、心理学ジャーナリストの佐々木正悟さんは、左サイドに立って、餅つきの餅を返すごとく、絶妙に講師の話に合いの手を入れていく。
講師は2人、シゴタノ!でも執筆している倉下忠憲さん、文具王・高畑正幸さん。

ここでは、自分的にグッと来たところなどを載せていこうと思う。
時系列に沿った解説は、Twitterの#cnote2を参照してほしい。

★なんでモレスキンなんだろう?
セミナー冒頭で、佐々木さんが、「モレスキン本(堀正岳さんらの著書)を読んで、モレスキンを使わなければならないという気になったが、モレスキンでなければならないという理由は「モレスキン本を購入したから」ということくらい」と告白。
それを受けて、大橋さんが「自分もモレスキン本を読んでモレスキンを買ったが、2週間で使わなくなった。あの本の影響というのはすごい」と、体験談を披露。
「モレスキン本」も第2弾が出るらしいが、これを読んだら確実にモレスキンを使いたくなる?

さて、最初の講演は、倉下さん。
ただ、「めちゃくちゃあがっていた」(ご本人談)せいか、ちょっと早口で書き取りできず、ここで紹介する内容は、だいぶ「はしょった」感じになっているのはご容赦。
説明に使用されたスライドの1枚。丸印に注目w(肖像権保護のためらしい)
★ノートごとの使い分け
1 切り離しタイプ
 ・各ページが独立しているので、書き終えたら切り離してスキャンする。
2 綴じノートタイプ(ミニノート)
 ・時系列に記入・保存、必要箇所はカメラで撮影しEvernoteへ。
3 ほぼ日手帳
 ・ライフログ用。自分そのもの。
 ・Evernoteとは別区画。
Evernote はノートを1個ずつ読み返さないが、ほぼ日手帳はよく読み返す。

★ノートの利点
1 機動力
・書きたいときにすぐ書ける。そのためにいつも手元に置いておく。寝るときもiPhoneと一緒にノートがある。
2 入力の自由度
・思い浮かんだイメージを描ける。このイメージ、主に図形というのは、デジタルで描くには難しい。
・入力の自由度という意味で、大橋さんはシャワーの時に使えるようにダイバーズノートを購入し、書いた内容をiPhoneで撮影しEvernoteに送っているとのこと。
3 カスタマイズと遊び心
・シールを貼ったりして自分用にカスタマイズができ、自分との一体感が味わえる。(後述の文具王もシールを貼ったりすると発言していた。)
4 使い心地
・書き心地のいいペンがあるとなおさら。
・また、ノートによって思考速度が違う。たとえばモレスキンは万年筆が合う。そうなるとゆっくり書くので、思考速度も同じくらいの速さになる。

★アナログとデジタルの使い分け(おまけ:佐々木さんの「絵が苦手」な話)
・アナログとデジタルでノートの使い分けに迷うときがある。1行だけ思いついたらFastEver、イメージはアナログのノートにしている。
・iPadの手書きアプリなど現在いろいろ試してみて、どれが定着するか実験中。
・いずれにしても、Evernoteは総合基地に。


途中、大橋さんが「ノートの端っこからノートが無い部分に書き足したくなったとき、アプリみたいにドラッグしたくなる」という発言を受け、佐々木さんが「iPadの画面の外にあるもの(スクロールしたら出てくるであろう画面)がイメージできない」と発言。佐々木さんの絵が苦手な話へ。


佐々木さん:本を書いていると、出版社から「簡単でいいですから説明する絵を描いてくれますか?」と言われて困惑する。絵を描くくらいなら1万字文章を書いて説明したほうがいい。なので、絵を要求されると妹などに「外注」している。どれだけ絵が苦手かというと、読んでいる本にイラストが出てくるとページを飛ばすし、風景の描写などが出てくると読み飛ばすほど。絵がイメージできない。

★「序・派・理(じょ・は・り)」とは?

左の手は佐々木さん
・倉下さんの創作語。インプットからアウトプットまでの工程。倉下さんの短期的アウトプット先はブログ、長期的アウトプット先は執筆に当たる。
・「序」は、アイデアを集める・ためる。ケースバイケースでデジタルとアナログが混在。
・「派」は、集めたアイデアを広げる。アナログが得意。
・「理」は、広げたアイデアを人にわかるように整える。デジタルが多い(「マインドノート」「アウトライン」「UPAD」「iCardsort」などのアプリ。)
・いずれの工程も、Evernoteが総合基地として機能する。



次は、文具王の講演っ。
下の写真は今年発売した本の下書きかと思ったら、なんと1989年11月の日付!昔から手書きで文具のイラストを描いて紹介していたらしい。


★クラウドに救われた話
ある講演当日にマシントラブル。アップルストアに駆け込んで1台購入、クラウドでデータを復旧して事なきを得た。このときのマシンは、友人に「お前、マック買うって言ってたよな?それ、先に使わせてくれ!」と言って購入したものだそう。
この経験により、全部クラウドに放り込んでおいたほうが紙より安全、さらに、3月の震災以降、家に置いておくよりよっぽど安全だと強く思った。「生きていれば、マシンを買って復旧できる」
ただ、「ネットにつながりさえすれば」というのがネック。つながらない地域や状況(震災等)などがあるから。オフラインのことを考えると、Evernoteのプレミアムアカウントは必須。

★文具王のノートとは?
ノート1 証拠としてのノート
 →このまま保管するもの。
ノート2 素材としての記録
 →思いついたら手書き(図なども)。
 →思いついただけ書く。「いつ書く」という時間は決めていない。思いついたら思いついただけ書く。
ノート3 思い出させるための装置
ノート4 考えるための作業フィールド
 →紙の広さが大事。足りなかったらテープで付け足す。
 →まとまりが悪くなったら新しい紙に書き直す。
 →手を動かしながら考えることは重要。
 →目の前の付箋を自分の手で動かす、ということも大事。

なので、iPadなどの画面の広さ(狭さ)が気になる。それこそ、枠外の真っ暗な部分に何があるか気になってしまう。

★文具王にとって手帳とは?
手帳1 未来の手帳(スケジュール)
・グーグルカレンダーを使っているが、あえて手帳に書き直している。
・手帳のほうがスケジュールを見渡せるから。手で書いた方が楽ということも。
・スケジュールに強弱をつけるのが楽だから。「きつい」「重要」などをシールを貼ったり太枠や赤線などで強調できるから。(ここのところは楽しんでやっているとのこと。)

文具王のノート(スケジュール欄)
手帳2 過去の手帳
・旅行に行ったときもらったしおりなどを貼り付けている。
・そのときが「充実していた」という安心感を得られる。

★デジタルツールを使っているのになぜ手帳か?
アナログとデジタルの区分は、何をどれでやるかということを見極めるのが大事。


・「有限な無限」→たとえばiPad。見える部分以外にもデータはあるが(スクロールすれば見られる)、今見ている画面以上には、一度に見ることができない。

・「無限な有限」→紙は各範囲が限られているが、つなげればいくらでも広くなる。

このふたつ「有限な無限」と「無限な有限」は、どこかでクロスする。
以前はパソコンに入っているものを取り出すのにコストがかかった(紙、プリンターのインクなど)が、iPadで変わってきた。閲覧ツールとしての存在が大きい。いずれ紙がなくなるのかもしれない。だが、自分はまだ「考える」ときは紙。「保管する」のはもうデジタルでいいと思う。

★その他、グッときた文具王の話
・古い本は断裁を拒む何かがある。(かなり古い本が自炊できずに書棚に鎮座している写真を披露)
・人に写真(時には書類も)を見せるときはiPhotoのほうが早い。その場合、いつ見るか、いつ使うかわからないものも、こまめに取り込んでおくこと。
・iPhoneの裏にベルクロをつけて指を入れるところを作ると、上から写真を撮るときにiPhoneが安定して(落とさずに)シャッターを押せる。

・部屋を片付けるコツは、「明日、取材で家に人が来る」と想定して片付けること。(普通の人なら「お客さんが来る」でいいかも。)

★Q&Aより
Q:文具王の文具ハックはどんなときに浮かぶのか?
A:アイデア出しの時間というのは決めていない。何かを使っていて不便なことに「イラッ」ときたら、「どうするか?」と考えてメモる。イラッとするのは自分のせいじゃなく、モノのせいにする。なので、解決方法(モノ)を探したり、自分で作る。「イラッ」とするのがキモ。

Q:文具王のお気に入りのペンはあるか?
A:ジェットストリームHI-TEC-C。気分で使い分ける。これらを忘れると、やる気までそがれる。また、大きく考えるときは太いペンを使っている。



以上!
たぶん後日DVDが出ると思うので(撮影クルーがいた)、行けなかった人はぜひ!

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