たぶん、モレスキンの札幌ミーティングに参加しなかったら、今年初めて使った「ほぼ日」を何も考えずに購入していただろう。つまりこんなに悩んだのは、モレスキンが原因。でも、こんな悩みなら楽しい。
さて、悩み解消にとても参考になったのが、倉下忠憲氏の「クラウド時代のハイブリッド手帳術」。以前のエントリーでこの本のChapter5だけを取り上げたが、今回はそれ以外のChapterで、具体的に手帳やメモ、スケジュールの使い方が書かれた部分を参考にしてみた。
倉下氏も冒頭で書いているが、いやホント、手帳コーナーに行ったらあるある、手帳。ここから1冊選ぶんですか?というくらい迷う。手帳の使い方はこれですっ、みたいな指標はもうないのかもしれない。さてどうする?
手帳を「システム」として捉え、多用なツールを適材適所で配置していくことが求められます。(P18)
(中略)
これからは、自分の情報を管理する大きなシステムとして「手帳」を捉えていく必要があります。(P19)
なるほど、手帳は「書くモノ」として捉えるわけじゃないのか。これだけで、なんとなく方向性が見えてきた。それで、その情報管理のシステムというのは何かというと、
基本的には、自分が管理したい情報は何なのかを考えたうえで、それらを最適なツールに割り振っていく、というアプローチになります。(P19)
ん?つまり、管理したい情報によっては複数のノートやら何やらが必要になるってこと?
単一のツールに注目するのではなく、複数のツールから1つの「システム」を構築していく、という考え方になります。(中略)この考え方であれば、高機能のデジタルツールを使いながらも、紙の手帳の良さを引き出すことができます。(P19)
なるほど、システムとして捉えるからiPhoneと紙の手帳が共存できるわけかぁ。この使い方を「ハイブリッド手帳」システムというそうだ。これならうまくいきそうな気がしてきた。
そのまえに、「ハイブリッド」ってなんぞや?という疑問にぶつかった。よく使うけど、人に意味を聞かれてもうまく説明できない単語のひとつ。
ここでいう倉下氏の「ハイブリッド」は、
(ガソリンエンジンと電気モーターを複合させたハイブリッドカーのように)「2つ以上の異質なものを組み合わせて1つの目的を成すもの」が「ハイブリッド」です。(カッコ内はもの書き写真堂による前文の要約)
「ハイブリッド手帳」において、「異質なもの」とは、「デジタル」と「アナログ」です。(P23)
最初のハイブリッドカーというわかりやすいたとえで、「ハイブリッド」という単語の意味がするすると頭に入った。ちなみに、倉下氏は「ハイブリッド」という言葉を、手帳のシステム化以外でも意識しているそうだ。
P31には、クラシタ式「ハイブリッド手帳」システムの図解がある。
これを参考に、自分のライフスタイルにデジタル・アナログのツールがどう当てはまるか考えてみた。
まず、倉下氏も言及しているとおり、アナログツールの特徴である「特定の情報へのアクセスや記入の速さ」、それと「見返しやすさ」。
一方、デジタルツールの特徴は、「データの編集・検索」。
ここでは挙げないが、それぞれの欠点はそれぞれの長所になっている。これを元に、これまでやってきたことを振り返りつつ、アナログツールで自分が何をしたいか改めて考えてみた。
(してきたこと)
- 職場でクラウドが使用できないので、その代用としてアナログ手帳を使用。
- ノートは「ほぼ日手帳」と「文庫本ノート」にその時の出来事や思ったこと(ライフログ)を記入。
- 一時的な記入(構想を練ったり、タスクの書き出し(下書き用)など)にプロジェクトペーパーを使用。
- 文庫本ノートは年の途中から使わなくなり「ほぼ日手帳」に一本化された。
- Evernoteに記入出来るのは朝と夜だけなので、そこに書く内容はその日の反省や意気込みなどになる(手帳のように、今想起したことを記入しない)。
- Evernoteは滅多に見返さない。代わりに検索はよく実行した。
つまり、大きく捉えると、デジタルとアナログが使う時間によって分けられているということに。これは今の環境では何ともしがたい。
アナログの手帳でやりたいことは、
このふたつに要約される。だいたい後から書こうと思っても忘れる、書こうと思ったことすら忘れているので、「帰ってからEvernoteに書こう」とかはムリ。もっともEvernoteはメールでノートブックに送れるのだが、ノートブックの名前をよく忘れるのと、変なところで改行が入っちゃったりして厄介なことがたまにあるので、あまりやらない。やらないことはないのだが、これをメインにしない。
アナログの手帳でやりたいことは、
- その日の出来事(事実)を、その瞬間に書き留める。
- 思いついたことや感情を、その瞬間に書き留める。
このふたつに要約される。だいたい後から書こうと思っても忘れる、書こうと思ったことすら忘れているので、「帰ってからEvernoteに書こう」とかはムリ。もっともEvernoteはメールでノートブックに送れるのだが、ノートブックの名前をよく忘れるのと、変なところで改行が入っちゃったりして厄介なことがたまにあるので、あまりやらない。やらないことはないのだが、これをメインにしない。
ということで、倉下氏も使っている「ほぼ日カズン」に決定!・・・とは、いかないのが悩ましいところ。それが、冒頭に書いた「モレスキンとの遭遇」。さて、どうするか。
「なぜモレスキンにする?」という問いを投げかけても絶対答えは出てこないと思うので、もう直感的に使いたいのだ!ということで、突き詰めてみた。
- モレスキンには5ミリ方眼タイプがある。
- ほぼ日は5ミリ未満の方眼で、1ページにたくさん書けるが、字が小さくなって、ちまちました感じに。
- やっぱり5ミリ方眼が好き!
- でも、1日1ページが「強制的に」振られていて、下にちょっとしたコラムがあるのが「ほぼ日」の魅力。
じゃあもう、2冊買っちゃえ!という、ここまで引っ張ってきて元も子もない結論になった。
やってみてダメだったら軌道修正、それでもダメだったらまた軌道修正していこう。もの書き写真堂の「ハイブリット手帳術」は始まったばかりなのだから。
ということで、次は「モレスキン」「ほぼ日」とも、どれを購入するか?という話になる。
ここで問題になるのが、手帳の大きさと職場のワークスペースの関係。これ、意外と見落としがち。
もの書き写真堂のデスクは一般的な事務机なのだが、ノートパソ(winだ・泣)を置くと、作業用の書類(ファイル)が占拠しているので、パソの右手にA4サイズ1枚くらいの空きしかない。決して、とっちらかっているわけではない。
でも、A4サイズのスペースなら、ほぼ日カズンなら置けるしモレスキンも大丈夫!と思ったのだが、ちょっと待て!見開きにした時の大きさを見逃しているぞ!
というわけで、机にA4縦サイズのスペースしかないと、いずれの手帳も開いて置けない、書けない状態に。書かないページをパソのキーボードの上に乗っけたり、L字型に開くという方法もあるにはあるが、それじゃ落ち着かない。
ということで、「ほぼ日」は今年も使っているオリジナルに。
では、モレスキンは?
実は、ラージサイズにした。確かに大きい。だが、ポケットサイズで5ミリ方眼だと、1ページに書く量が少ないのだ。先にも書いたが、だから「ほぼ日」の方眼は小さいのか。
それに、職場でモレスキンに書くのは昼休みしかないだろうということで、こうなるとパソを片付けてスペースが作れるのでゆったり書ける。ちなみに「ほぼ日」は倉下氏推奨の「公私混同」である。(p206参照)
使い方を今現在でまとめると(使っていくうちに変更がありそうだが)、
使い方を今現在でまとめると(使っていくうちに変更がありそうだが)、
- 「ほぼ日」には仕事のこと、それにまつわる感情やひらめきを記入。
- モレスキンには、昼休みに仕事からちょっと離れて、思いついたことや感情を記入。
よし、これで行こう。
(おしまいに)
結局、Chapter1しか取り上げなかった・・・。Chapter2〜4は具体的な使い方なので、あえて取り上げずにこのエントリの参考にさせていただいた。現在も手帳の使い方に「あれ?」となったら、この2から4を開いている。来年もしばらくは、この「クラウド時代のハイブリッド手帳術」が机の上に乗っているはず。
ちなみに、やっとiPhoneを導入する。タイミングを逃し続けて、まさに「やっと」という感じ。
そしてiCloud。これにほぼ日とモレスキンを加えてハイブリッド手帳システムを構築したらどうなるだろう?今から楽しみだ。
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