2011年12月22日木曜日

115 スピードハック総決算2011でグッときた3つのこと(3)



導き〜モエレ沼公園・ガラスのピラミッド
「スピードハック総決算2011でグッときた3つのこと」の3回目。最後の「グッ」を紹介。

3 振り返りの4行日記

★レビューダイアリーに4行日記を★

前回のエントリで説明した「時間を大切に使うための5つのツール」の5番目「レビューダイアリー」で使用するのが、「4行日記」。

その前に、毎日の振り返りを行うためのツール「レビューダイアリー」について少々解説を。
大橋さんの解説によると、「レビューダイアリー」を書くポイントは5つ。
  • 毎日書く。
  • テンプレートに沿って書く。
  • 出来合いをまねる。
  • 自分なりのアレンジを加える。
  • 飽きたら作り直す。
このレビューダイアリーで、大橋さんがテンプレートにしているのが「4行日記」。
これは元ネタというか、書籍がある。つまり、出来合いをまねているわけだ。これをもとに、大橋さんは毎日の振り返りを、アレンジを加えた4行日記でやっている。



ここで、ざくっと4行日記の簡単解説。
4行日記は、毎日、次の4つのことを書き出していく。始めたら最低50日は続ける。そのために書籍には50日分の記入ページが付いている。

事実
 その日にあった出来事のうち、「重要だった」「できなかった」などというものをひとつ選んで書く。
発見
 「事実」で書いた自分の行動に対して、気づいたことや反省を書く。
教訓
 「発見」から得られた自分へのメッセージを書く。
宣言
 今日できなかったが明日はできるようになりたいと思うことを、できていることとして宣言する。今日の「事実」と関連していることがポイント。
 
個人的な意見だが、書籍はどうも説教くさいというか中学校の道徳の授業を思わせるというか、ちょっとやりにくくて毎日書けずに挫折しかけていた。
そんな状態だったので、このセミナーで大橋流の4行日記の付け方のコツを伝授してもらい、新しい視点から再開することができた。

その大橋流のコツとは、
  1. 自分なりにアレンジする。
  2. さらに5つの問いかけを加える。
  3. 毎日書くが、全部書かなくていい。
コツその1「自分なりのアレンジ」というのは、冒頭で解説したレビューダイアリーのポイントのひとつと同じだ。
大橋さんのアレンジは、

事実
 明日の自分に語り継ぐべき事は何か?
発見
 そこにどんなチャンスがあったか?
教訓
 チャンスをつかむために必要な原則は何か?(意識的につかむ方法は?)
宣言
 この原則に沿って生きている未来の自分の姿は?

なるほど。これなら説教臭さがないし、書きやすいと思った。
前述の書籍のところでも触れたが、宣言の書き方がちょっと他の3つと違っていて、教訓から得られたことを元に行動している未来の自分を「現在進行形」で書くこと。今はできていなくても将来できていればいいなぁと思うことを、すでにできていることとして書く。

たとえば、

「私は、タスクシュートを使って時間を管理しているビジネスマンです」

と、現在タスクシュートを使いこなしていなくても、未来にそうありたいと思う姿をあたかも今実行しているかのように書くのがコツ。必ず「私」、つまり自分を主語にして、「~している人間です(社会人です)」などとする。元ネタの書籍では、脳の潜在意識に訴えて現実化させるための手法と説明していた。

ちなみに、大橋さんは教訓を書くのが一番好きなのだそうだ。

★4行日記プラス「5つの問いかけ」★

雪原を照らす5つの光

大橋流4行日記のコツその2「5つの問いかけ」とは、
  • 今うまくいっていることは何か?
  • その秘訣は何か?
  • うまくいかなかったことは何か?
  • その原因は何か?
  • 次の一手は何か?
1日を振り返って、これらの質問に単文で答えていく。これも毎日実行する。
この「5つの問いかけ」は、昨年のスピードハック総決算の開催前に、参加者にメールで紹介された「一週間を効果的に振り返る方法」だ。

「今うまくいっていることは何か?」「その秘訣は何か?」という質問は、自分へのご褒美の意味をかねているのだそうだ(この発言の出典は、第1期スピードハック研究会だと記憶)。確かに「よっしゃ~!」という気分になる。
また、どんなに凹んだ1日でも何か一つはうまくいったことがあるだろうし、そのうまくいったことの秘訣を探っておけば再現が可能となる。

この5つの問いかけのキモは、最後の「次の一手は何か?」だ。これは明日への自分への引き継ぎになる。前の晩に答えた「次の一手」を、翌朝に見返して実行する。
自分はこの「次の一手」を週次レビューで1週間分見返して、対策を練っている。
やってみて驚くのは、問題の答えは自分の中にあると発見したこと。
「うまくいかなかったことは?→原因は?→次の一手は?」と順番に考えていくだけで、びっくりするくらい自分の中からすらりと答えが出てくるのだ。これはぜひ試してほしい。

★毎日続けるために★

続けていくと、どうしても毎日発見はないし教訓も浮かばないということも出てくる。そして書かなくなって挫折の道へ・・・ということにならないために、大橋流のコツその3「毎日書くが、全部書かなくていい」が威力を発揮する。

つまり、

何も浮かばなかったら、全部「なし」と書いてもいい!

なんと大胆な。でも、「なし」と書いても書いたことになる。これでだいぶ気が楽になるのだ。まずは続けること、書くこと、考えることを習慣にするということなのだろう。

これからやってみようという人は、「大橋流アレンジの4行日記と5つの問いかけ」という出来合いのテンプレートを拝借し、慣れてきたら自分なりのアレンジを加え、飽きてきたら作り直すという作業をしてみてはどうだろうか。大橋流4行日記と5つの問いかけは超オススメだ。

★おわりに★

6時間の「スピードハック総決算2011」を3つのグッときたことに絞って解説してきたが、ホントはまだまだグッとくることがあった。
  • キリのいい日に始めない。ゼロから始める。つまり今から。
  • 記録に始まり記録に終わる。記録する→振り返る→改める→記録する・・・これを繰り返す。
  • 記録することで、時間をお金以上に大切に使う。
  • 目標設定は、成果というゴールに到達するためのGPS。
  • TCは自分でやると決めたことを入れているので、自分を縛るものではない。縛られていると感じるならタスクを組み替えること。
  • TCは自分が自由に使える時間をシビアに教えてくれる。そして、それがそんなに多くないことがわかる。
この「スピードハック総決算2011」のDVDが出るそうなので、興味を持たれた方はそちらをどうぞ。
また、もし来年も開催されるなら参加をお勧めする。1年間でグッと成長できるための何かを得られると思う。

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