意図した構図でピントが合えば、ふだんはあまり最短撮影距離って意識することはないのですが、先日「Nikon Df + AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G EDで花を撮る」という記事を書いていて、「はて、最短撮影距離にしたときって、実際どれくらい近づくんだろう?」とふと気になりました。
気になると、たとえ「靴をはくときは右足が先だったか、左足が先だったか?」ということすら確かめたくなる性分ゆえ、最短撮影距離というのもどれくらいなんだろう?というのも確かめてみたくなりました。
レンズやコンデジの仕様に書かれている最短撮影距離ですが、まず先日取り上げたOLYMPUSのSTYLUS1。スーパーマクロの場合、撮影範囲は5㎝から60㎝とありました。そしてカッコ書きとして「撮影範囲(レンズ先端より)」と書かれていました。
つまり、STYLUS1のスーパーマクロモードでの最短撮影距離はレンズ端から5㎝ということですね。
だいたいの人はこの「レンズ端」が距離の始点と思うのではないでしょうか?
では、Nikonの一眼レフにおける「最短撮影距離」はどこからどこまでかと言いますと、「距離基準マーク」という、○印に横棒を描いたマークから被写体までの距離になります。
つまり、この距離基準マークから被写体までの距離で、ボディの厚みとレンズの長さ込みの距離となり、ニコンのサイトにもあるとおり「レンズ先端から被写体までの距離ではありません」ということになります。
とはいえ、やはりあまり意識して撮った記憶はないですよね。
ということで、実際どれくらいか測ってみました。
ボディはNikon Df、レンズはAF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G EDです。
このレンズの最短撮影距離は0.185m、つまり18.5cmです。
カメラに記されている距離基準マークはボディの上面に書いてあります。
Nikon FM2チタンボディとD300は上の写真のとおりです。
では、Dfもここ・・・あれ?ない?
だいたいボディ上面のボタン類がある位置で、昔のフィルム面の位置に書かれているという思い込みがあったため、一瞬どこにあるか分かりませんでした。
マニュアルの名称一覧の図で探しましたら、ここでした(下の写真)。これはちょっと気づきにくいですね。なぜここに?と思ったのですが、上の写真をもう一度見ると、ここしか書きようがなかったのがわかります。
距離基準マークが無事見つかったところで、ここから18.5cmの位置に被写体の花を置いてみます。
ファインダーを覗いているときには被写体に集中しているので、こんなに寄っているという感覚はありませんでした。もっとも猫の顔面を撮ろうとしたら鼻面を付けられてフィルタが汚れたときには、かなり接近したなぁという感覚はありましたが。
(この状態で撮影した写真が、次の4枚目の写真です。) |
前回は白い花に白い背景という難易度が高いシチュエーションでしたので、今回はオレンジのスイートピーで撮ってみました。
ところが色味は良かったのですが、スイートピーの形状がウェーブがかかった花弁のため、どこに焦点を持っていけばいいか迷ってしまいました。
それとまだ自分のDfのクセに慣れていないせいか、Afでのピントが思ったところから若干ずれるため、マニュアルフォーカスでも撮影してみました。
(これは若干引いて撮りました。) |
上の黄色っぽいスイートピーの写真は、距離を測った時のカメラからマニュアルフォーカスで撮影したものです。
冒頭写真も別の日にオートフォーカスで撮影したものです。
被写体との最短距離を覚えておくと、花によって接写する位置をトリミングに頼らずに撮影時に切り取れるんじゃないかなぁと思いました。
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