2011年7月8日金曜日

050 クセは抜けずとも怠惰に流れる(写真撮影の話2)



以前、メインで使っていたフィルムカメラは、ニコンのFM-2(正確にはnew FM-2というらしい)。簡単な露出計は付いてるけどオールマニュアルな機種。途中で生産中止だか受注生産になるも人気があったのか復活し、さらにチタンボディまで出た。ちなみにこのチタンのFM2も所持している。(冒頭写真)

昔の相棒。ふつうのFM2。ブラックボディ。モードラ付き。
レンズは35-105mmでマクロまでついている優れもの。
これに100-300mmの望遠ズームを付けて航空祭なんかを撮っていた。なんせ飛んでる(しかも高機動の)戦闘機だから、36枚撮りフィルムのうち6〜10枚、ピントが合っていればオッケーみたいな撮り方だった。現像が上がってくるまで結果がわからないので、出来上がったのをチェックしながら一喜一憂したものだ。またこれも楽し、だったんだけど。趣味の撮影だったからね。

そんなこんなで現在はD300。
露出優先で、ピントはオートにしている。

人間ってつくづく怠惰な生き物だと感じるのは、自動化に慣れ親しんでしまうと元の手作業に戻れないと自覚したとき。いつしか楽なほう、楽なほうへと流れていく。悪いクセは抜けないのにね。
なんでこんなことを思ったかというと、先日、猫写真家さんと行った猫公園での1枚の写真を見返していたときのことだ。
猫はどこだ?
細かい木の枝や葉が邪魔してその奧の猫にピントが合わない。どうにかその隙間をすり抜けて、1,2枚だけ猫にピントが合ったのだ。そのときは「やった〜」と思ったんだが、今にして思えば、「なんでマニュアルにして撮らなかったんだ?」と。いつの間にかマニュアル撮影という概念がすっぽり抜け落ちていた。とほほ。
ピントは合ったが、顔が枝に隠れて「容疑にゃん」写真。
いったん被写体に焦点を合わせてピントを固定し構図をずらすという方法もあるが、寝ている猫ならいざ知らず、動き回る猫、それも戦闘機より次の行動が読めない猫ではシャッターチャンスを逃してしまう。ならば最初からマニュアルにして撮ればいいだけのことなんだが・・・。

クセも恐ろしいが、慣れも恐ろしい、という話。

おまけ。
親父からもらったカメラ。ん〜、年代物。
Fフォートミック
今度、全部のカメラのポートレートをきちんと撮ってやらんとなぁ。こんなやっつけ撮影じゃなくて。
FM2チタン
今見ると、すんごくシンプルなつくり。


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