「世の中、そんなに甘くはないわよ」 |
「もう仕事なんか辞めてやる~」
「仕事を辞めたら、夢を追いかけられる」
「仕事を辞めたら、時間を全部自由に使える」
会社勤めをしていると一度は考えることではないだろうか?
しかし、チョット待て。果たして辞めた後にはバラ色の人生が開けるのか?夢や希望、願望、妄想が先走っているだけではないのか?
仕事を辞めてフリー、もとい、ノマドワーカーとなった@ttachiさんこと立花岳志さんが、「超ズボラだった僕が1分単位でタスク管理をするようになった7つの重大な理由」というエントリを挙げていて、う~んとうなってしまった。これは今まさに仕事を辞めようと考えている人は必読だ。
夢を実現するために仕事を辞めた@ttachiさん(以下、たちさん)も、仕事を辞めたらさぞや自由で楽しい生活が待っているだろうと思ったそうだ。しかし、楽しかったのは辞めてから2週間くらいまでの間。そのあとはぐだぐだになって、これはヤバイと思ってタスク管理を始めた。その7大理由が以下のとおり。
- フリーランスは「自由」じゃなかった
- 人と同じことをしていては追いつけない
- 人は習慣の塊である
- 「夢」と「タスク」を合体させる
- 自分の現在位置を知る
- 大切なことに時間を使うために
- 一度きりの人生を悔いなく生き抜くために
詳細は元エントリを読んでいただくとして、もの書き写真堂がグッときたところ、考えさせられたところなどをまとめてみた。
多くの人は「フリーランスは自由」と思っている。確かに時間は自分の自由になる。だが、たちさんの場合、毎日がモノクロの世界で、昨日と今日、今日と明日の区別さえつかない状態に陥った。会社勤めをしていると仕事は黙っていても向こうからやってきた。サボっていれば上司が叱ってくれた。それがフリーランスになって初めて、自分が動かないとなにも起こらない、最初のトリガーを引くのは自分自身、ぼんやりしていてはまずいと気づいた。これがタスク管理をはじめたきっかけになったという。
たちさんが会社を辞めた時点で41歳、若いときからフリーランスでやっている同世代と同じことをしていては絶対追いつけない。そこでロケットスタートしかないと思うのだが、やったことのないセミナー、やったことのない書籍の企画の持ち込み、など、やったことないずくめで「怖い」と思ったそうだ。
これは端から活躍を見ていた者としては「意外」「びっくり」。
あれだけアクティブ、いけいけ!の攻めの姿勢なたちさんから「怖い」という言葉が出るとは想像もしなかった。
逆説的だが、「初めてやることは、誰にだって怖いもの」ということがわかってちょっと安心もできたのだが。
この「怖い」という思いはくせ者で、これがあるとやるべきことをどんどん先送りするどころか、なかったことにしたくなる。フリーランスならなおさら、やらなくても誰にも文句を言われない。だが、そんなことをしていると収入も途絶えてしまう。のんびりしている場合じゃないと頭でわかっていも体が動かない。この「頭でわかっても身体が言うことを聞かない」という感覚は、痛いほど同感できた。
では、どうするか?
ツールの力を借りて勢いをつけてもらい、「やったことがなくて怖い」という「初期摩擦」の突破を図るのだという。
もの書き写真堂的には、TaskChuteを使って頭で考えなくても上から順番にやっていけば終わる状態にもっていくことに当たる。
たちさんも言うように、日々タスク管理をしていると活動のほとんどが繰り返しだと気づく。TaskChuteを使っていると、毎日「ルーチン」がほとんどであるとわかる。
これはつまり、繰り返しやることはツールに任せて記憶から追い出す。やるべき時間になったら、しかるべきツールに「やりなさい」と教えてもらう。そうすれば「覚えておかなきゃ」という煩わしさから開放され、「ついうっかり忘れる」ということがなくなるというメリットが生まれる。
覚えておかなきゃというのは意外とエネルギーを使うもので、忘れてしまったらそのリカバリーにも時間がかかる。このエネルギーと時間の無駄をタスク管理ツールで無くし、その浮いた分を夢の実現のために使うのだ。
しかし、フリーランスは「今日はなにもやらない」と決めても誰にも迷惑がかからない。自分以外には。やりたいことをやるためにフリーランスになったのに、それをやらずにダラダラしていてはいけないと気づいたたちさん。夢は放っておいたらいつまでも夢のまま。だから夢に期限をつけて、夢を目標に変換する作業が必要だ。
だが、その一方で、日々やることも待ったなし。夢と日常の両方をさばいてくれるのがタスク管理なのだという。
つまり、「いつか○○したい」(夢)を、「○年○月までに実現させる」(目標あるいはプロジェクト)に変換する。夢に期限を付けると目標になる!
確かに、いつまでに何をするかが明確でないと、ぼんやりとしたままで何から手を付けていいかわからない。
それにしても、「今は自分の夢を叶えるのが仕事」と言えるたちさんがうらやましい。
未来に向かって進むのは大事だが、自分の現在位置も定期的に確認しないと、いつのまにかずれてしまって違う方向に向かっていた、ということも起こりうる。
たちさんは自分が本当に前に進んでいるか、5カ年計画、年次計画、四半期計画、月次計画、週次計画を作り、その都度見返すことで、現在位置を確認しているのだという。タスク管理をすることで、1年前にいた場所、今現在の位置、そして未来にいたい場所も明確に見えるようになる。
現在位置の確認ができてれいば、明日向かうべき方角がわかる。夢を実現する上で、これほど大切なことはないという。
次は、1日24時間のうち、
- どれだけの時間を大切なことに使えるか?
- その時間をどうやって増やしていくか?
このふたつをタスク管理で解決していく。この作業では、なんとなく費やしている時間も把握できるので、これを圧縮し、あるいは削除し、大切なことをする時間に振り替える。そうしているうちに、たちさんは1分単位のタスク管理をするようになったそうだ。
例えば、TaskChuteを使い過去の記録をチェックすると、時には「こんなくだらないことにこんなに時間を使って・・・」とあ然とすることもあるが、何にどれだけ使ったかが1分単位で一目瞭然。タスク管理をすることで先が見える。先が見えると落ち着いて行動ができる。落ち着くことで思考力の低下を防ぎ、冷静に次の一手を考えられる。この「心の余裕」はバカにできないくらい大きい。
不安や恐怖というのは、先が見えないことから来る。タスク管理はそれをはねのける力があると確信している。(参考エントリーはこちら)
それでもやはり、自由になった自分の生活をコントロールする力、強い意志力が必要なのではないだろうか?
「ま、明日でいいいか?」と易きに流れる自分を抑制する力。そんな自分の弱さを補強するのもタスク管理のツールなのだと、たちさん。
忘れていても思い出させてくれるツール。やりたいことに集中できるツール。そんな、自分にとって最適なツールは何か?これを見つけること、実行すること、そして続けることが、仕事を辞めてフリーランスになってもダラダラせずに夢を実現していく最短ルートとなる。
おそらく、たちさんのように、辞めてからもツールの使い方は試行錯誤の連続だろう。夢や目標ですら軌道修正するかもしれない。それでも追い続けること、やり続けることが大事。もの書き写真堂には、まず最初の一歩、怖さを克服して動くことから始めようと思う。
今やっていることは本当にやりたいこと?
本当にやりたいことは何?
答えは自分の中にある。
(謝辞)
こんなふうに考えをまとめることができたエントリーを書いてくれた立花岳志さんに改めて感謝。ありがとうございました。
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