2012年12月22日土曜日

354 遺言書を作ってみる1〜思い立ったが吉日


慌ただしく入院・手術が決まり、猫シッター探しに東奔西走したわけだが、ふと、

「もしこのまま自分の身に何か起こったら、猫どもが路頭に迷う。いや、迷う=野良猫なら、運が良ければ生き延びられるが、心ない遺族に殺処分なんてことになったら一大事。これはなんとかせねば!」

と思った。

たかが猫だと思うだろうが、それでも命あるもの。人の都合で奪っていいわけがない。これが「なんとかせねば」と思った理由だ。

そうと思ったら即行動。
これは遺言を残すしかない。
だが、猫に遺産は遺せない。誰か人間に託すしかない。
え?遺言書の作成なんて縁起でもない?いやいや、死んでからでは遅いのだ。

遺言には、主なものに直筆証書遺言と公正証書遺言がある。
ざっくり言うと、前者は手書きで署名捺印、日付をきちんと書けば良いが、変造やら「本当に本人が書いたのか?」などとトラブルが発生しやすいうえ、相続開始時に家庭裁判所の検認が必要となる。
後者は公証役場で作成・保管するもので、偽造等の心配がなく、相続開始時に家庭裁判所の検認もいらない。ただし、それなりの作成費用が発生する。

もの書き写真堂、相続人は1人(きょうだい)。
ただし、子供の頃から不仲で、もうず〜〜〜と音信不通状態。
いろいろあって、コイツにだけは遺したくない。猫が大嫌いなので、相続させたらどうなるか推して知るべし、なのである。

すやすや・・・
なお、きょうだいには遺留分がないので、「遺産をすべて○○に遺贈する」などと全財産を別の人・団体に遺贈すると、「アタシの法定相続分の取り分をお寄越し!」とは言えないのだ。
だが、例えば相続人に実子が1人だけいたとして、その実子に一切合切相続させないと遺言書に書いたとき(実際には実子以外の誰それ・どこそこに遺贈するなどと書くらしい)、実子は「遺留分を寄越せ!」と主張できるのだ。(遺留分があるのは、きょうだい以外の相続人と、相続人の代襲相続人。事例では実子1人なので全財産の2分の1が遺留分となる。)

そこで公正証書遺言が確実に自分の遺志を示せるのだが、他にもいろいろ注文したいので(←をい)公証役場には行かず、以前からお世話になっている弁護士の先生のもとへ。
最初は法律相談ということで電話予約すると、その日の夕方(この時点で入院まであと2週間だった)に面会となった。心の準備をしてなかったので、ちょ〜焦ってしまった。

で、いろいろ相談してわかったことは、入院までの2週間ではとうてい作成が間に合わないということ。とほほ〜〜。

「まあ、そうそう簡単に死にはしない病気のようだから、入院中に財産目録の作成や、排除理由(これについては後のエントリで説明)を作文しておいてください」

ええ〜〜〜、宿題ですかぁ〜!?

以下次号!
(遺言書作成は執筆時点で現在進行形のため、進展があり次第、随時アップしていきます。)

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